徳島県三好市にある県指定の天然記念物「太刀野の中央構造線」で、断層面が地表に現れた露頭の一部が破損していることが分かりました。

破損していたのは、三好市三野町太刀野にある中央構造線の露頭で、断層の運動で砕かれた岩石などが帯状に分布する破砕帯の一部です。

行政と民間でつくる三好ジオパーク推進協議会によりますと、2月17日、地域ボランティアの住民から被害の連絡があり、確認したところ堆積していた土砂の地表に露出していた部分の縦横約40cmの一部が砕かれていました。

故意に壊された可能性が高く、関係者からは怒りの声が上がっています。

砕かれた露頭のあった場所は、柵などもなく24時間誰でも近寄ることができます。

露頭は学術的に重要な価値があり、保全が必要な場所として三好ジオパークの「ジオサイト」に選ばれています。

（三好ジオパーク推進協議会 山口哲司事務局長）
「県民全ての財産ですので、今回傷つけられたのは非常に憤っている部分があります。今後はこんなことが無いよう、切に願っています」

三好ジオパーク推進協議会では今後、看板に目立つシールを貼るなどして、傷つけないよう呼びかけていくことにしています。