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「バリバリっという音が」阿蘇市でヘリ不時着し3人けが すぐ近くには高齢施設も

2024年5月13日 19:05
「バリバリっという音が」阿蘇市でヘリ不時着し3人けが すぐ近くには高齢施設も

13日正午頃、阿蘇市で遊覧飛行していたヘリコプターが不時着しました。乗客2人とパイロットの計3人がけがをしました。

機体が折れたように見えるヘリコプター。13日正午頃、運航会社から「ヘリのエンジンが停止して不時着した」と消防に通報がありました。
■近くの住民
「バリバリっていう音で、何の音か全然分からなくて、何だろうなという感じ」

ヘリが不時着したのは、阿蘇市黒川の国道57号から南に250メートルほど入った草地です。

警察や消防によりますと、遊覧ヘリにはパイロット1人と観光客とみられる中国籍の男女2人が乗っていて、乗客の33歳の女性が左足のかかとや肋骨の骨折、32歳の男性は腰椎の骨折で阿蘇市の病院に搬送されました。57歳の男性パイロットも胸椎骨折で、ドクターヘリで搬送されました。3人とも意識があり、会話もできているということです。

ヘリの運航責任者によりますと、不時着したヘリはアメリカのロビンソンヘリコプター社のR44型でした。このヘリは、観光施設「阿蘇カドリー・ドミニオン」発着の遊覧ヘリで、午前11時50分に離陸した後、中岳第一火口を上空から見学し、帰る途中で不時着したとみられています。

不時着した現場のすぐ近くには高齢者施設が。
■高齢者施設の阿蘇みやま荘 施設長
「ヘリの音が大きいなという感じはしたんですけど、こういうことが起きるとは全然思ってもいなかった。ちょっと驚いてはおります」

ヘリを運航している岡山県の匠航空は、「国交省とともに原因究明・再発防止をすすめる。けがをした乗客には補償を行う。お客様には旅行への支障が出る事態になり、申し訳ない」とコメントしています。

匠航空は、事故の原因がわかるまで同型機の飛行を中止するということです。

【中継】
(平井友莉キャスター)
日理が不時着した現場です。あたりは草木が茂っていて人気はありません。現在は、ヘリコプターにブルーシートがかけられ、機体の様子は見えなくなっています。
私たちは、午後2時半頃こちらに到着しましたが、その時には、ヘリコプターの機体の近くに大きな部品のようなものが落ちているのも見られました。消防がドローンを使って調査する様子も確認できました。

(緒方太郎キャスター)
不時着した現場はどういった場所ですか?

(平井キャスター)
周りには草地が広がっていますが、近くには高齢者施設もあり、きょうもお年寄りが利用していたということです。

(畑中香保里キャスター)
トラブルの原因については情報入ってきましたか?

(平井キャスター)
警察や運航会社によりますと、パイロットは、「後ろからバンという音がして、エンジンの回転数が下がったため空き地を探して着陸した」と話しているということです。

運行会社の関係者によりますと、乗客は香港からの観光客とみられ、上空からの火口見学の帰り道に何らかの異常が発生したとみられます。以上、ヘリが不時着した現場から中継でお伝えしました。

【スタジオ】
(畑中キャスター)
今回、ヘリが不時着したのは、国道57号から約250メートルほど南に入った草地です。すぐ隣には特別養護老人ホーム、近くには民家や観光ホテル、飲食店もあります。

(緒方キャスター)
国道57号も阿蘇地域の幹線道路で交通量は多いですし、一歩違えば、より多くの人が巻き込まれる状況でしたね。ヘリが不時着した場所は、離発着の場所である、阿蘇カドリー・ドミニオンから、400~500メートル離れたところでした。
国土交通省航空局は、今回の事故が航空法の「航空事故に該当する」として、運輸安全委員会が航空事故調査官を現地に派遣する方針です。

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