【深刻】売り手市場の影響で年々公務員受験者が減少 熊本県が始めた新たな取り組みは
深刻な人手不足の中、学生優位の「売り手市場」が公務員の採用に影響を与えています。年々、受験者数が減少している熊本県が、人材確保のため始めた新たな取り組みとは。
14日、県庁で開かれた県職員と警察官の採用説明会。就職活動を始めた大学生など約200人が参加しました。会場では、希望の職種で働く“先輩”との座談会も。
■ 警察官志望の参加者
「家庭を持ったり、ある程度年齢を重ねていった時に異動が少なくなったり、そういう配慮があるのでしょうか」
■警察官
「全部の職員が異動というものはつきものになってくる。ただ、ワークライフバランスとか、家庭への関わり方もものすごく重視されてきているので、そういった面で考慮されることはあります」
県が説明会に力を入れる理由の一つに、受験者数の減少があります。少子化や、民間企業が早い時期に採用活動を始めることから、今年度の倍率は2.6倍と、年々低くなっています。
そのため県は、今年度から民間企業が導入しているSPI試験を取り入れて民間志望の学生が受験しやすくしました。また来年度は、熊本と東京に加えて大阪にも一次試験の会場を設けるなど人材の確保に力を入れています。(大卒・免許資格職・社会人対象)
■県職員志望の参加者
「生の声を聞くのとそうではないのはだいぶ違うと思うので、今後の試験にも生かしていきたい」
■ 警察官志望の参加者
「とても貴重な経験だったのと、ますます勉強のモチベーションがあがりました」
■熊本県警察本部警務部 長井真梨奈採用係主任
「いろんなことに興味をもってくれる学生さんが多いので、とてもうれしい。警察の仲間として、県民の方々のためになるような仕事ができればいい」
県職員や警察官の説明会は、今後も対面やオンラインで開催されます。