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滑川市 犯罪被害者保護へ 支援条例を制定

2023年12月18日 19:12
滑川市 犯罪被害者保護へ 支援条例を制定

滑川市議会は18日、市が提出した犯罪被害者とその家族の支援をするための条例案を、全会一致で可決しました。こうした条例を制定するのは県内の市町村で滑川市が初めてです。

議長
「決定することに賛成の議員の起立を求めます」

滑川市議会は18日の本会議で、市が新たに制定する犯罪被害者等支援条例案を採決し、全会一致で可決しました。

条例では、
・犯罪被害者やその家族などへ支援金を支給するといった経済的支援に努めること。
・一時的に住居を提供することや再び被害にあわないように措置をとること。
などを定めています。

市は12月議会の補正予算案に、支援事業費として50万円を盛り込みました。

こうした犯罪被害者の支援に特化した条例は、2017年4月に県が施行していますが、県内の市町村で制定するのは滑川市が初めてです。条例は、19日から施行されます。

18日の条例案の可決。犯罪被害者支援に携わる県内の専門家は「経済的な支援」が盛り込まれていることを評価しました。

髙坂愛理弁護士
「具体的に市長の方から発表があり、高い金額ではないですけど、見舞金が出るということがありましたので、被害者の方は経済的に困窮する、困るということについて、何かしようという動きは大変良いことかと思う」

滑川市の水野市長は12月1日、犯罪被害者の遺族に30万円、重傷病を負った被害者には10万円の支援金を給付する制度の創設を目指すとしました。

 一方、日本弁護士連合会の調査では、民事裁判などで加害者側に賠償金の支払いが命じられても、重大事件ではその多くが支払われておらず、経済的に大きな負担があることがわかっています。

髙坂弁護士は、条例の制定は支援に向けての第一歩としながらも、今後はより柔軟な対応が必要、と指摘します。

髙坂愛理弁護士
「経済的支援はあるとはいえ、少し不十分な点はぬぐえない。もう少し(賠償金の)立て替えとかそういったことも視野に入れて、重大事件でも幅が特になく見舞金という形で一律に決めているところが、ちょっと物足りないところかなと思っています」

18日の条例案の可決をきっかけに、他の自治体でも被害者を支援する動きが広がっていけばと思います。

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