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高岡法科大学募集停止 在校生などの反応は

2024年4月16日 19:28
高岡法科大学募集停止 在校生などの反応は

高岡法科大学は15日、来年度からの学生募集を停止すると発表しました。早ければ2028年3月に閉学することになります。発表から一夜明けた16日、学生や卒業生から驚きや不安の声があがっています。

15日、2025年度から学生の募集を停止すると発表した高岡法科大学。1999年度から定員割れが続いていて、累積赤字は38億円にのぼるということです。

突然の発表に、高岡法科大学に通う学生からは驚きの声が相次ぎました。

3年生
「突然発表されたので、朝にメールがきたんですけど何のことかとびっくりしました。富山県内は4つしか4年制大学がないってことは、僕も承知していたんですけど、それが1つ減るってことは、余計、若者が進学先がないからという理由で、大都市に若者が流出してしまうのではないかと思いますけど」

4年生
「今まで学んできた大学がなくなるのは悲しいこと寂しいこと」

中にはこの春、入学したばかりの学生も。

「やっぱりショックですね。すごく。頑張って入った大学なので。(大学には)就職のことだったりそういう不安を少しでもサポートしてもらえたらいいなと思います」

高岡法科大学の学生の出身地は、富山県内が6割、県外が4割で、地元の割合が多い状態が続いています。

卒業生の弁護士 高橋良太さん
「私が司法試験に合格した際の合格証書でございます。法科大の先生に限らずですが、ご報告をして、ああよかったですねと 大変喜んでいただきました」

2008年度の卒業生で、司法試験に合格し、現在は富山市に事務所を構える弁護士の高橋良太さんです。

弁護士 高橋良太さん
「第一報を受けた際は、端的に申し上げて驚きました。なかなか厳しい状態であるとは聞いていたので、ついに時が来たかとも思いました」

高橋さんはOBの司法試験合格者として、ここ数年、高岡法科大学のパンフレットに掲載されていました。

弁護士 高橋良太さん
「15日の夕方ですか、これ、入学の検討していただくためのパンフレットだということだと思うので、発行しないことになりました、とメールが来たので」

高岡法科大学の教授による授業をきっかけに、高等専門学校から大学に編入した高橋さん。地域に法律を学ぶ場所が減ることが残念だと話します。

弁護士 高橋良太さん
「私が今、弁護士をやっているきっかけをくれた大学であると、そういうこともありますので、法学を志す若い方の きっかけづくりだとかそういう効果は大学が与えていたのではと思います。地域に法学の大学がなくなってしまうのは、残念なことだと思いますね」

一方、高岡法科大学の同窓会長を務める高岡市議の薮中一夫さんは。

高岡法科大学の同窓会長 薮中一夫さん
「非常に残念で仕方ありません」

学生数の減少を受け、OB会として大学の活性化に取り組む中での発表でした。

薮中一夫さん
「法律を学ぶということはどういうことなのか、もっとやっぱりわかりやすく、簡単に若い人たちに届けられる、そういったことが足りなかったのかなと少し感じています」

今後は在校生が卒業するまで、同窓会としてバックアップしていきたいと話しています。

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