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ニュージーランド地震から13年 亡くなった娘を思う

2024年2月22日 19:40
ニュージーランド地震から13年 亡くなった娘を思う

富山外国語専門学校の生徒だった娘のめぐみさんを亡くした堀田和夫さんは22日、現地で開かれた追悼式典に出席しました。日本を離れる前に聞いた現在の思いです。

娘のめぐみさんを亡くした 堀田和夫さん
「4年間行けなかったからこそ、なおさら今回は是非とも行きたいなと思って準備はしていたんですけれど。やはり行かなきゃ、また自分の気持ちが収まらないというか落ち着かないというか、そういう感じです」

ビルの倒壊で、当時19歳の娘・めぐみさんを亡くした富山市の堀田和夫さん(69)。

堀田さんは、娘を亡くしてから毎年、現地を訪れていましたが、新型コロナのため3年間、渡航することができず、今回、4年ぶりの訪問です。

堀田和夫さん
「やはり娘に会えそうな感じしますよね、行って新しい発見があればいいなとも思ってもいるんです」

2024年は元日に能登半島地震が発生し、富山市でも震度5強の揺れを記録しました。

堀田和夫さん
「初めての体験でしたけれども、あれと娘を重ね合わせると、何もできないだろうなと。あっという間に崩れていくわけですから、怖かったろうなと。そういう思いでいましたけども」

記者
「真っ先に娘さんを思い出したのですか?」

堀田和夫さん
「地震=すぐ想像というか、つながりますよね。ナーバスというか、神経質になりますよね」

めぐみさんがいたビルが倒壊した原因は、設計や施工に欠陥があったことに加え、設計を許可したクライストチャーチ市の審査がずさんだったことでした。しかし、現地の警察は、証拠不十分として立件を断念。法律の制度上、民事訴訟も起こせず、堀田さんは市に対して謝罪を求めるしかありませんでした。

責任を認めた市長が富山を訪れて遺族に謝罪したのは、地震発生から9年後の2020年でした。今、堀田さんら遺族は、問題が次第に「風化」していく悩みにも直面しています。

堀田和夫さん
「風化させないためにはどうしたらいいのかというのはもちろんですけれども、これは消し去ることはできないから。じゃあ遺族は何をすればいいかというと、現時点においては、ほとんどないと言ってもいいくらいで、自分自身何ができるかというのは自問自答しますけど、ほとんどないというか、それが悔しいというか」

記者
「娘さんへの思いの変化は、13年経ってありますか?」

堀田和夫さん
「それこそ13年経ったらどういう女性になっているのか、どういう娘になっているのか想像しかないんで。結婚してんのかな、どうなのかなぁとかね。いろんな空想というか、それしかないんで、ちょっとそこはしんどいんで」

地震から13年が経った今も、堀田さんの自宅の居間には、めぐみさんの遺骨が安置されています。

地震被害の教訓を忘れず、後世に語り継いでいくことが大切だと思います。

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