岸田総理大臣は日本時間の10日、妻とともにアメリカのホワイトハウスを訪れ、バイデン大統領の妻に高岡銅器の技術が使われたアクセサリーを贈りました。パーツを手がけた高岡市の企業は、「光栄に思う」と喜びを語りました。

国賓待遇でアメリカを訪問中の岸田総理大臣は、日本時間の10日、裕子夫人とともにバイデン大統領夫妻と夕食をとりました。

この夕食会に先立ち、岸田総理はバイデン大統領に石川県輪島市の伝統工芸品、輪島塗のコーヒーカップとボールペンを贈りました。

岸田総理が能登半島地震の現地視察の際に対話した若手職人から復興への思いを聞き、プレゼントにしようと決めたということです。

そして、裕子夫人がジル夫人に贈ったのは…

高岡銅器の技術を使ったバングル（腕輪）とピアス、それにネックレスです。これらのアクセサリーは、東京のバッグブランドが、銅の鋳造品の着色を手掛ける高岡市の企業「モメンタムファクトリーOrii」とコラボレーションしておよそ10年前に誕生した商品です。

Oriiが手掛ける製品は腐食や錆びを生かした独特の模様や鮮やかな色合いが特徴です。中でも、深みのある青色は「オリイブルー」と呼ばれています。

ジル婦人への贈答品に選ばれたことについて折井宏司社長は「非常に光栄」だとしたうえで、地震の被災地の伝統工芸を知るきっかけにつながればと述べました。
モメンタムファクトリーOrii　折井宏司社長
「やっと来たか、ついに来たかというのが思いであります。20年あまりこの活動をしてきて、今回非常に光栄に思っております。能登は大変な情報をテレビでも見ておりますし、私のよく知る会社も大変な被害を受けているのを聞いております。これで皆さん世界中に伝統産業やものづくりに気付いていただいて、応援していただきたい」