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俳優と文学館長「二刀流」室井滋さんの富山愛 上野キャスターが迫る

2024年4月12日 19:44
俳優と文学館長「二刀流」室井滋さんの富山愛 上野キャスターが迫る

俳優の室井滋さんが高志の国文学館の館長に就任して4月で1年となりました。

館長としての手ごたえと課題、そして今富山に必要なことなどを、私が聞いてきました。

高志の国文学館の館長、室井滋さん。

東京での俳優業と「二刀流」を続けながら、1年が経ちました。

上野キャスター
「館長に就任して、かなり頻繁に富山にいらっしゃっているんですよね」

室井館長
「そうですね。だいたいひと月に3分の1ほど。最初の1年目はとにかくわからないことだらけだったので、色々教えてもらわなければいけないですし。会議すごいがいちゃ」

上野キャスター
「そうなんですか?」

室井館長
「私まだ一応女優なので、会議っていうものに全然慣れてない。担当の学芸員さんとか職員さんが小さなお部屋に来られて説明してくださって、それに対して意見を求められたり、あるいは自分のアイデアみたいなものをお話したりっていうのが、次々に。時間刻みで」

上野キャスター
「改めてどんな思いで、こう、1年間過ごされましたか?」

室井館長
「タクシーに乗るたびに、運転手さんが、『館長おはよう!』とか言ってくださるんですよ。『わしも一遍行ってみたいがやけど、なんやら難しいことしとるがやろ?』とかっておっしゃったりするので、少しでもたくさんの人が目を向けてくださることに、やっぱりこう、そういう企画を考えなければいけないなと思いました」

文学館で開催するイベントの魅力を高めようと、朗読会では、館長自ら出演することを決めました。

室井館長
「朗読というのをやるという風にお話をして、夜噺(よばなし)というのをやってるんですけども。ラフカディオハーンのものをやったんですけど。この時にやっぱり応募数がむちゃくちゃ多くて、100人限定だったんですけど、三百何十人の方が応募なさって、あっという間に締め切らなきゃいけなくなったんですね」

ほかにも、文学の枠を超えた専門家と対談したり、企画展に合わせて、新作の絵本を自ら出版したりと室井流のアイデアが随所に見えました。

館長就任1年目の入館者数は、コロナ禍前には及ばないものの前年度から2万4千人余り増えて、9万4千人を超えました。

今後は子どもたちにもっと文学館に来てほしいと力を込めます。

室井館長
「今年のですね、4月から、私の絵本のデビュー作『しげちゃん』がですね、小学校5年生の道徳の本になってまして、県内のいろんな学校の方がそれを購入していただいたみたいなんですよ。だからぜひ特に5年生には来てもらいたいなっていう風に思って5年生に呼びかけようと思ってるんです」

上野キャスター
「そうですよね。教科書に載っているあの『しげちゃん』が館長をしている高志の国文学館」

また、今後は文学館の枠を超え県内のほかの文化施設と連携し、相乗効果を図りたいと構想が膨らんでいます。

室井館長
「博物館とかそういう美術館・文学館って案外富山県ってすごく多いですよね。自分のいろんな趣味とかそういうことも合わせながら、そういう場所は絶対にあんまりなくさない方がいいんじゃないかなというふうには思います。時々はやっぱりこう、大きなイベントとかもやりたいなとは思うので、4館連合というのを、やりませんかということで、よびかけをさせてもらって」

上野キャスター
「だからタッグを組んでということですか?」

室井館長
「そうです。そうすると、将来本当に大きな何かが動き出す時には、新幹線ありますから、県外にどういう風に一生懸命広告を打って来てもらうのかっていう、だから県をあげてっていう事になるようなものが、何か出来たらいいなという風に」

上野キャスター
「それをツアー化して、県外からたくさんの方に来てもらうってイメージですね?」

室井館長
「そうですね。そうするとこう、いいでしょ?みんなお寿司食べて帰られればいいねか」

そして話は富山のこれからについてへ。

上野キャスター
「今富山県の人口が100万人を割ってしまうという話があって。富山をもっと元気にしていくためには室井さん何が必要なんですかね?」

室井館長
「やっぱりアイデアは絶対必要ですよね。フランスのところでやってるボルドーか何かのワインマラソンみたいな。途中でねワイン飲むがいちゃ」

上野キャスター
「え?マラソン中にですか?」

室井館長
「マラソン中に!それ企画じゃないですか。だから何と何をくっつけてどうするとか、それがやっぱりこう人を移動させるというか。動かすような、あれになるんじゃないかな。だからそういうことを、どの分野でもちょっと考えてみたらいいのかなっていう風に思いますね」

上野キャスター
最後はマラソンの話になりましたが、対談中もどんどん室井さんからアイデアが湧き出てくるんですね。別々だったものでもいろいろ重ね合わせて価値を高めていく発想は、文学館の課題だけでなく、富山県全体の課題解決にもヒントになるのではと思いました。

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