揺れてないのに感じる揺れ…地震後の「めまい」その原因と対処法は
地震が相次いだ後、実際には揺れていないのに揺れたように感じることがあります。
専門家に、原因や対処法を聞きました。
日本めまい平衡医学会 將積日出夫理事長
「自分の体が揺れているのではないか、いわゆる『地震酔い』最近では『地震後めまい症候群』という診断名がついているが、このような症状を訴える人が増えている」
こう話すのは、日本めまい平衡医学会の理事長で富山大学客員教授の將積日出夫さんです。
「地震酔い」とは、地震でもないのに地震で揺れているかのように「めまい」を覚える症状です。
原因としては地震による揺れが体に感覚として蓄積されたうえ、不安などの心理的要素も相まって「めまい」感覚を引き起こすと考えられています。
また乗り物酔いしやすい人や心配性の人、運動習慣のない人などに生じやすいとされ、東日本大震災の後には7割以上の人が自覚したという研究報告もあります。
対処法は。
富山大学 將積客員教授
「部屋の中にいると、どうしても体の揺れに過敏になってしまう。そこに気がいってしまうことがあると思う。外に出て体を動かす。ラジオ体操をするなど気分転換を図ることが重要ではないかと言われています」
將積さんは、地震酔いという症状があることを知ったうえで地震の映像などを見るのをなるべく避け不安要素を増やさないようにすることが大切と話します。
富山大学 將積客員教授
「地震後の揺れに対する地震酔いというのは、まれではないと。一般に起こりうることで、私から強調したいのは安心していただきたいと思います」