地元の芸能・文化を世界へ発信 射水市新湊地区
射水市新湊地域の獅子舞の映像です。迫力がありますね。富山県内の伝統芸能や文化を映像におさめて世界に発信する取り組み。挑戦する若手グループの思いを取材しました。
勢いよく舞う獅子をアップでとらえた映像。画面の中にとどまらず、獅子が飛び出してこちらに迫ってきそうです。
TOYAMA MUSIC FORCE 見角宗次郎プロデューサー
「僕らがしようとしているのは、誰も見たことがない獅子舞、ゲームのオープニングみたいな感じですよね」
動画を制作しているのは、県出身の男性が6年前、富山の魅力をアピールしたいと設立した有志の集まり、TOYAMA MUSIC FORCEです。
富山市出身でイベント制作会社に勤める見角宗次郎さん33歳がプロデューサー。
高岡市出身で2023年、県外からUターンした善光瞬さん35歳が、映像クリエーターとして取り組んでいます。
2019年、活動の第1弾として手がけたミュージックビデオには、富山県出身の若者が出演しました。
富山の魅力を若い感覚でアピール。しなやかな演技が、印象に残ります。
新型コロナの感染拡大で一時活動を休止したTOYAMA MUSIC FORCE。今回、獅子舞の動画制作で5年ぶりに活動を再開しました。
見角宗次郎プロデューサー
「午後1時から搬入して撮影開始が2時、多分向こうも着替えたりせんなならんし」
この日は、動画に必要なシーンの撮影に向けて、メンバーが事務所で意見を交わしました。
映像クリエイター 善光瞬さん
「こちらで提案した動きであったり、デフォルメした動きであったり、CGが入るような動きをここでやってもらう感じですね」
見角宗次郎プロデューサー
「善光が思い描いている、CGを作る時の画とかシーンを、ここで1カット1カットずつ演舞してもらうと」
目指すのは、「富山を知りたい」、「富山に行ってみよう」と思ってもらうきっかけづくり。
撮影を進めている射水市放生津の獅子舞は、善光さんが子どもの頃から慣れ親しんできました。
映像クリエイター 善光瞬さん
「獅子舞自体も、僕、子どもの頃に見て、すごい鳥肌立って迫力あるものがあるんだっていうのが原体験としてあったのを、35歳になっていろいろ映像の仕事をしてきた今までの集大成として、自分のできる100%を獅子舞にぶつけてみようっていう感じですね」
どうすれば富山の伝統芸能や文化に興味をもってもらえるか。
撮影したものをそのまままとめる方法がある一方、スマートフォンのゲームのように、CGや映像効果を駆使した表現も有効だと考えています。
映像クリエイター 善光瞬さん
「燃えるっていうか心が沸き立つみたいな、そういう感動を自分でも作りたいっていう。どっかで見たことがあるじゃなくて、もうこれは何か初めて見たというような驚きを出せるようにこだわってます」
魅力をアピールして富山のファンを増やしたい。ふるさとを思う有志の挑戦が続きます。
富山の人にとってなじみ深い獅子舞も、見角さんたちの動画を通して見ると新鮮で、県外の人はもちろん、県民も魅力を再発見できそうですね。撮影は6月末まで続きYouTubeやSNSでの公開を目指しているということです。