三菱重工業が迎賓館として利用していた下関市の「長府苑」 取得した下関市が施設を報道陣に公開
下関市は、この程、三菱重工業が迎賓館として利用していた市内長府にある「長府苑」をおよそ3億1300万円で取得。12日、施設が報道陣に公開されました。
下関市長府にある長府苑は、海運業で財をなした下関の豪商・田中隆が、1925年・大正14年に自宅として築造したものでその後、三菱重工業が所有し、迎賓館として利用してきました。
広さは、およそ1万6600平方メートルで敷地には、木造瓦葺2階建ての日本家屋やレンガをイギリスから運んできて建てた西洋館跡、それに、ヤマザクラなどが植えられた庭園があります。
三菱重工業が売却の意向を示したため周辺に観光スポットの長府庭園や市立美術館などがある事から市が、景観などを考慮し、およそ3億1300万円をかけて取得しました。
田中隆は、中国の革命家・孫文に資金援助したことでも知られています。
山上次長 「この場所がもし宅地化されてしまったら長府にとって大切なものが失われしまう長府のまちの中にこれだけの緑地と歴史ある建物と庭園が残るという事はこの町にとって大切なことだと思う」
市では、田中隆を顕彰する場や観光施設などとしての活用を想定していますが、具体的な活用方法は、来年度以降に検討し、今年度は現地見学会を行う事にしています。