×

【山口天気 夕刊10/24】今冬は「スーパーエルニーニョ」!?気象台発表の3か月予報を読み解く 25日(水)も一日での激しい気温変化や空気乾燥に注意

2023年10月24日 18:51
【山口天気 夕刊10/24】今冬は「スーパーエルニーニョ」!?気象台発表の3か月予報を読み解く 25日(水)も一日での激しい気温変化や空気乾燥に注意
3か月予報

24日(火)、福岡管区気象台は、11月~1月まで、冬にかけての3か月予報を発表しました。

それによると、気温傾向が11月は平年並みか高め。12月、1月は平年より高め、と、秋の深まりはゆっくり、冬も寒気の流れ込みは一時的で、場合によっては、かなりの暖冬になる可能性も、という見通しです。
その予報の根拠となるのが、現在発生している、南米ペルー沖の海面水温が平年より高くなる「エルニーニョ現象」。過去の統計から、エルニーニョ現象が発生すると大陸の寒気が日本より東にずれて日本は暖冬になりやすい傾向があり、これが、今後、冬の間は続く、とみられているからです。

しかも、そのエルニーニョ現象はかなり強力なもので、監視海域の海面水温が、基準値より0.5度以上高ければエルニーニョ現象となるところ、すでに、その基準を大きく上回り、冬にかけて基準値より2度以上も高い、「スーパーエルニーニョ」となる可能性が高まっています。
このスーパーエルニーニョは、統計開始以来、これまでに4回しかない、という極端な現象でもあります。

ただ、前回のスーパーエルニーニョだった2015年から2016年は、クリスマスの頃や、お正月などはかなり暖かな日も多かった一方、1月下旬に強烈な寒波もあるなど、気温の振れ幅が激しい冬でもありました。
スーパーエルニーニョという極端な現象が背景にある、この冬…基本的には「暖冬」でも、「極端な天気変化」にも心構えが必要、と言えそうです。

さて、目先のところでは、相変わらず続く、一日の中での激しい寒暖差にご注意下さい。25日(水)も朝晩は放射冷却の影響でグッと底冷えが強まり、昼間は日ざしとともに一気に気温上昇となる見込みです。激しい気温変化に合わせた服装の調節など、お願いします。

25日(水)夜明け前は北陸方面中心に流れ込む上空の寒気や気圧の谷の影響で、山口県でも日本海側ほど若干雲が広がる所がありますが、日中は高気圧にしっかり覆われ、県内は各地で気持ちのいい秋晴れが続きそうです。昼と夜との激しい寒暖差や、空気の乾燥した状態も続きます。

木曜日も秋晴れが続きそうですが、金曜日は、上空に寒気を伴う気圧の谷の影響を、やや大きく受ける可能性が出てきました。雲が増え、所々急な雨や雷が心配な、不安定な天気に注意が必要です。
今週末は再び晴れて、朝と昼との寒暖差も、また大きくなるでしょう。

(KRY山口放送 気象予報士 山本昇治)

    一緒に見られているニュース
    山口放送のニュース