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「最長2か月」苦渋の決断 家族と離れて100キロ先へ 輪島で中学生集団避難

2024年1月17日 20:27
「最長2か月」苦渋の決断 家族と離れて100キロ先へ 輪島で中学生集団避難
能登半島地震で大きな被害が出た輪島市の中学生の集団避難が17日から始まりました。

17日朝。

輪島市内の道の駅には地元を離れる中学生たちと、その保護者が集まっていました。

父「頑張ってね」

輪島市では市内の中学生401人のうち本人が希望し、家族が同意した258人が集団で避難することになりました。
期間は「最長2か月」です。

きのう、中学3年生の岩崎 花咲さんも出発の準備をしていました。

「どんなものが入っているんですか?」
岩崎 花咲さん「宿題とかとりあえず持ってて、クロームも」
「これはなんですか?」
岩崎 花咲さん「修学旅行でユニバで買った」「(友達)みんなでおそろいで買ったので、持っていこうかなと」

地震の影響で住めなくなった自宅から、取り出せるものを取り出しました。

車や避難所での暮らしが続く中、花咲さんは母・澄子さんから命の大切さを学んでいました。

母親「平成20年に自宅が火事になって、この子たちはまだ生まれてなかったんだけど、お兄ちゃんとお姉ちゃん2人火事で亡くしちゃって」「そういうことを一度経験しているから乗り越えていけるというか」
花咲さん「家族が生きていたことも亡くした子とかもおるので、みんなおるからまだ自分は幸せだなって」
母親「停電のときだってろうそく囲みながら電気囲みながら」
「1月3日がお誕生日なんだけど、パン屋さんがあって、そこにパン取りにおいでって言われて行ったら、ケーキもあるから持っていってって言われてそのケーキでお誕生会もできたし、ハッピーバースデーを倉庫の中で」

今は前を向いて、輪島を離れることを決めました。

そして、きょう。

息子「どんなことがあっても平気で過ごせるようにビッグな男になって帰ってきたいです(母の笑い声)」
(親子抱き合う)
息子「バイバイ!」
母親「バイバイ!」

(金沢駅・17日)

花咲さんは金沢駅でほかの生徒たちと合流です。

花咲さん「楽しく勉強してきます」
母親「行くからには楽しんでおいでくらいしか言ってないかな」「いっぱい勉強してきてね」「はい」

(白山青年の家)
そして、午後1時半過ぎ。
生徒たちを乗せたバスが輪島からおよそ100キロ離れた白山市の施設に到着しました。

県教委 学校指導課 東原 修身さん「大変な思いをした子どもたちが来てくれて、しっかりと生活を整えてあげられるよう、支えていきたいなと」

県教委では今後、勉強以外にレクリエーションの時間や保護者と会う機会も設けたいとしています。

震災により、中断を余儀なくされた、学校生活。
珠洲市や能登町でも今後、中学生の集団避難が進められる予定です。
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