「選挙どころじゃ…」地震と豪雨・二重被災の奥能登の現実 投票所は避難所に…
10月27日に投開票となる衆議院総選挙。地震と豪雨の被害に苦しむ奥能登では投票所が避難所になっているなど課題が山積していて自治体や住民からは困惑の声が聞かれました。
2日。珠洲市や能登町を訪れた自民党の小泉進次郎・選対委員長。「選挙の顔」が被災地を視察するなど選挙ムードが漂う一方…地震や豪雨の被害に苦しむ輪島市では。
NNN取材団・楠間佑侑至 記者:
「輪島市の開票所なんですが地震の影響で変更を余儀なくされ、地元自治体は災害と選挙の両立に難しさを感じています」
開票所の一本松総合運動公園体育館は建物が被災し、使えない状態に。
さらに、輪島市の選挙管理委員会によると、市内20か所ある投票所のうち6か所が避難所として使われているといいます。このため災害対応と並行して代替場所の確保などの調整に追われています。
輪島市選挙管理委員会事務局・坂本修 書記長:
「最短の日程になったものですから、いろいろと準備はしていたところなんですけど、水害という想定外のことがありましたので、そこの対応に苦慮しているという状況です」
さらに、投票所の入場券については。
輪島市選挙管理委員会事務局・坂本修 書記長:
「郵便局の方に転送手続きをとっている方については多分手元に届くことになると思うんですが、急遽避難所に入った方はそういった手続きもされてないと思いますので入場券が届かないということも想定されます。」
復旧もままならない状況での選挙に、仮設住宅に住む人からは困惑の声が聞かれました。
60代男性:
「地震と大雨でこれだけ被害を受けて、こんなときにまた選挙やて言われたら本当に選挙もくそもないわ。投票も行かんわ。こんなことしたら。もうちょっとなんかやってくれ。能登半島のことをもっと親身に考えてほしいわ。ほんとに」
70代男性:
「皆さんその日その日を生きておるところですね。いま新しい総理大臣が決まって、能登に目を向けていただけることを期待してますし、私は(投票に)行こうと思っています」
また、珠洲市でも投票所が被災したり避難所として使われているため投票所の集約などを検討しているということです。
仮設住宅や避難先にいるなどして投票入場券が手元に届かない場合も投票することができます。
投票所で名前や住所などを記入し選挙人名簿に登録されていることが確認できれば投票できるので、受付に申し出てほしいということです。