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「全く新たな地域づくりが必要」珠洲市が復旧・復興本部を立ち上げへ

2024年3月5日 19:01
「全く新たな地域づくりが必要」珠洲市が復旧・復興本部を立ち上げへ
能登半島地震で甚大な被害を受けた珠洲市は、きょう、新年度の当初予算案を発表しました。
予算額は一般会計で前年度の1.5倍を超えています。

珠洲市の泉谷満寿裕市長がきょう明らかにした新年度の当初予算案。
一般会計は前年度の1.5倍以上となる298億500万円で災害対応のための費用などを中心とした「骨格予算」としています。
主な内容は被災した住民の生活再建支援のための給付金事業に5億6000万円あまり。

災害廃棄物の処理事業費に73億円。
全壊家屋などの解体撤去事業費に85億円を計上しています。
また、新年度、「復旧・復興本部」を立ち上げ、地区ごとに市民の声を聞いて復興計画を策定していく考えを示しました。

泉谷満寿裕 市長:
「例えば、津波の大きな被害を受けた 宝立・鵜飼・春日野地区であったり、三崎町の寺家地区であったり、そういった所は本当に区画整理という言葉が妥当なのかわかりませんが全く新たな区割り、地域づくりが必要になってくると思います」
「できるだけきめ細やかにいろんな意見を頂戴しながら進めてまいりたい。」

また、水道復旧の見通しについては市役所と珠洲市総合病院の周辺などの地域で今月10日をめどに通水させたい考えを示しました。

一方、輪島市ではきょう市議会の定例会が開会。
冒頭、地震の犠牲者に黙とうがささげられました。

そして坂口茂市長は地震で大きな打撃を受けた輪島塗の復興に向け国や県と連携して職人の臨時作業場となる仮設工房を建設することを説明しました。
県輪島漆芸美術館の周辺に木造1階の仮設工房を建設する予定で来月中をめどに完成・稼働させるということです。

坂口茂 輪島市長:
「地域産業を復活させ世界に誇る輪島塗の伝統文化を絶やすことなく後世に受け継がれていくよう支援を行ってまいる所存であります」

また坂口市長は「地域を支える生業の再建」に向けて、農林漁業者に対しても復旧支援を行い負担軽減を図る考えを示しています。
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