鹿児島水産高校には68歳の元船乗りの男性が入学しました。

　枕崎市の鹿児島水産高校には3つの学科と専攻科に127人の新入生が入学しました。新入生とともに入場する男性、鮫島 耕児さん(68)。なんと鮫島さんも2024年の新入生なんです。

(鮫島 耕児さん)
「（制服に）袖を通してみて鏡を見て、「決まったよし」と」

　鮫島さん、実は鹿児島水産高校のOBで50年前に漁業科を卒業。その後47年間、船乗りとして働いてきました。65歳で退職。その後、母校に恩返しがしたいと入学試験を受け、食品工学科に合格しました。

(鮫島 耕児さん)
「ここを卒業するにあたって、船長になって世界の海を渡ってみたいという夢があった。それを実現できたのは水産高校の礎があったから。この学校に恩返しをしたい」

　生徒たちに様々な経験を伝えることが鮫島さんなりの恩返しです。50歳以上年の離れた同級生に生徒たちは。

(生徒たち)
「（最初に入試で会った時）びっくりした。先生の試験かと思った」

(生徒たち）
「じゃあ今度（家に）遊びに行きます」

（鮫島さん）
「お酒は出せないけどお茶ぐらいなら出すから」

(生徒たち)
「一緒に釣りに行きたい」

(鮫島 耕児さん)
「（タメ口でも）いいですよ。最初は「鮫島さん」くらいでいいんじゃないですか」

(生徒たち)
「目標はあだ名を付けられるくらいになりたい」

　68歳、元船乗りの新しい生活が始まりました。