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県新年度予算案約8500億円「鹿児島のポテンシャルをいかして稼ぐ」「県民の安心を確保する」2年ぶりのプラス予算 

2025年2月7日 19:16
県新年度予算案約8500億円「鹿児島のポテンシャルをいかして稼ぐ」「県民の安心を確保する」2年ぶりのプラス予算 
 県の新年度一般会計当初予算案が正式に発表されました。2024年度より120億円程度多い約8500億円で塩田知事は「鹿児島のポテンシャルをいかして稼いでいくこと」と「県民の安心を確保する」予算だとしています。

 県の新年度の一般会計当初予算案は8527億3400万円で今年度より約120億多い、プラス予算となりました。

 新年度予算では長引く原油価格や物価の高騰への対策に引き続き対応するため、76億7000万円を計上。
予算編成の柱の中でも力を入れたとする結婚、妊娠、出産、子育て政策に総額約502億円。能登半島地震を踏まえた防災対策のさらなる充実や強化に約3億5000万円を当てます。基幹産業の稼ぐ力の向上には約115億円、企業の稼ぐ力の向上には約53億円の予算を盛り込みました。

(塩田知事)
「鹿児島の持つ地域資源、ポテンシャルをしっかりいかして稼いでいくということ。少子化を踏まえたこども子育て施策や防災対策、そういった県民の安心を確保するこの2つを柱として据えている」

新年度の予算案は2月19日に開会する県議会に提案されます。

(山下キャスター)
2年ぶりのプラス予算となりました。

(記者)
総額は8527億3400万円となりました。2024年度は新型コロナ対策費や2023年に開催された国体費などが減ったため前の年に比べ5.5%の大幅なマイナスでしたが、新年度は物価高騰への対策などで1.5%の伸び率となってます。

(山下キャスター)
知事は新年度の予算を「鹿児島のポテンシャルをいかして稼ぐ」と「県民の安心を確保」と位置づけていましたね。

(記者)
今回2つの重点政策を掲げています。1つ目は「鹿児島の『宝』を世界へ」です。鹿児島のポテンシャルをいかして稼ぐ力の向上を目指します。塩田知事が1期目からマニュフェストに掲げている「稼ぐ力の向上」に新年度は約168億円をあてています。今回は2期目として初めての予算編成ですが、1期目の政策をさらに加速させていく考えです。

観光基幹産業の農林水産業では新年度の輸出額の目標500億円達成に向けて、輸出額の多い和牛やブリに加え海外で需要が伸びているかごしま茶など輸出の拡大に取り組みます。観光関連産業については鹿児島空港の国際線の拡充やクルーズ船の寄港などインバウンドの拡大に向け、観光消費額の増加を図ります。

(塩田知事)
「若い人たちがこれからもこの地域で暮らしていけるそのためには基盤となる稼ぐ力というものが重要。鹿児島県の地域の特色を生かした基幹産業として農林水産業、観光関連産業また企業の稼ぐ力というものをこれからもしっかりと進めていきたい」

(山下キャスター)
もう1つの政策に「県民の安心の確保」を掲げていましたね。

(記者)
近年、加速化する少子化や能登半島地震を踏まえて「確かな安心、鹿児島」を目指します。

塩田知事は今年度子ども・子育て支援に力を注いでいます。新年度は、新たに子ども医療費の事業について、保護者の経済的負担を軽減するなどバージョンアップして約502億円計上。

また能登半島地震を踏まえた防災対策のさらなる充実や強化が新たに加えられました。ライフラインの寸断や集落の孤立化を防ぐために市町村や防災の関係機関との有識者会議を開いたり、災害用物資の備蓄について検討するとしています。

(山下キャスター)
一方で県の財政状況はどうなのでしょうか。

(記者)
県の借金にあたる県債の残高は45億円減り1兆430億円となります。これは県民1人当たりで65万7000円の借金を抱えていることになります。前の年の県税などの自主財源率は35.4%で全国43位と全国でも低い位置にいます。塩田知事は県の財政について危機感を示しました。

(塩田知事)
「県の地理的な特性等もあるがなかなか自主財源率が高くはないということでこれから国の財政も厳しい中で本県の財政状況も予断を許さない状況」

(記者)
厳しい財政の中でどのように私たちの税金が使われているか、県の取り組みを今後もしっかり見ていく必要があります。

(山下キャスター)
2月13日は県予算が私たちの生活にどのようにかかわっていくのか、注目すべきポイントなどについて特集します。
最終更新日:2025年2月7日 19:29
鹿児島読売テレビのニュース