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【台風10号】鹿児島県内被害明らかに1人行方不明 32人ケガ 薩摩川内市22世帯の孤立は解消

2024年8月30日 19:50
【台風10号】鹿児島県内被害明らかに1人行方不明 32人ケガ 薩摩川内市22世帯の孤立は解消

 台風10号は中国・四国地方をゆっくりと進んでいますが依然として県本土が強風域に入っています。県内ではこれまでに1人が行方不明、32人がケガをしています。薩摩川内市では22世帯が一時孤立するなど上陸から一夜明け被害の状況が明らかになってきました。

(記者)
「午前8時の鹿児島市。台風は少し離れたが、時折木々を揺らすほどの風が吹いていて雨も降り続いている」

 薩摩川内市に29日上陸した台風10号。県本土は未だ強風域に入っています。台風の上陸から一夜明け、被害の状況も明らかになってきました。

 鹿児島市では28日、港に停泊した船で作業をしていた北九州市の64歳の男性が海に投げ出され行方不明になっています。海上保安部が捜索していましたが現場の近くで身元がわからない遺体が見つかり、関連を調べています。

 KYTの調べでは風にあおられて転倒するなどして県内で合わせて32人がケガをしています。

 薩摩川内市ではおよそ10本の木が市道をふさぎ、本俣地区など22世帯28人が一時孤立した状態に。市によりますと倒木で市道沿いの電線が切れて、停電していたため消防が蓄電池などの物資を集落に届けたということです。

 天候が回復した30日、電線の復旧作業や倒木を撤去する作業が行われ、田中市長も視察しました。

(薩摩川内市 田中良二市長)
「特に災害のときの声掛け、見守りは非常に大事だと思った」

 30日午後0時半ごろ、集落の孤立状態は解消されました。

(本俣自治会 久保力会長)
「素早い対応をしていただいて感謝している」

 住宅への被害も深刻です。県によりますと住宅1棟が半壊、38棟が一部破損しています。屋久島町では11棟が床下浸水しました。

 阿久根市鶴川内の市道では29日、幅20メートル、高さ8メートルにわたって土砂崩れが発生しました。

 過去最強クラスと言われた台風10号。広い範囲で深い爪痕を残していて全ての被害がわかるにはまだ時間がかかりそうです。

    鹿児島読売テレビのニュース