【そもそも.】『イルミネーション』とは…いつ始まったの?なぜ冬の開催が多いの?
「そもそも、イルミネーションって?」を、探る。
6日に開幕した「SENDAI光のページェント」もイルミネーションの一種ということで、このテーマを掘り下げる。
イルミネーションは、いつからあるのかー。
話を伺ったのは『日本イルミネーション協会』の代表理事・西村圭司さん。
西村さんによると、世界最初のイルミネーションは16世紀。
ドイツの神学者マルティン・ルターが行った、という。
当然、16世紀当時に電球は無いので、木にたくさんのロウソクを飾ったと言われている。
何でも「夜空の星を地上に再現できないか」という思いだったそう。なかなかロマンチック。
日本に入って来たのは、大体1980年代だそうで、初期に行われたものの1つが大阪の大通り・御堂筋のイルミネーション。
当時の映像を入手出来た。
1986年の大阪・御堂筋周辺のイルミネーション。
大阪市内の中心地、梅田と難波を結ぶ多くの人が行き交う通りが、彩られている。
人が集まり好評だったそうだが、1~2年で一旦中止に追い込まれた。
理由は、”電気代がかかり過ぎた”。当時は、LEDが無く電球だったため、電気代は今の5倍~10倍かかっていたそう。
御堂筋のイルミネーションは、その後LEDの登場を経て、2009年から復活した。
イルミネーションは、やはり『冬の風物詩』。
なぜ、春や夏や秋ではなく『冬の風物詩』なのかー。
一つ目は、冬は空気中の水分量が少ないから。
空気中の水分・水蒸気が視界の妨げになることが多く、空気が乾燥した冬のほうがイルミネーションがキレイに見えるそう。
二つ目は、日が沈むのが早いから。
日が沈むのが早い、ということはより長い時間イルミネーションを楽しめるという。
一方、イルミネーションが抱える課題とは?
「SENDAI光のページェント」も、クラウドファンディングなど様々な取り組みが行われているが、資金面に課題を抱えるイルミネーションは年々増えているそう。
この課題を解決しようと、今回お話を聞いた西さんは、2011年(13年前)に新しいイルミネーションを企画した。
それが「神戸イルミナージュ」。
兵庫県、神戸市内の北側、山あいの比較的自然豊かな地区にあるテーマパークで開催した。何が新しいかというと、当時としてはかなり珍しい”有料”のイルミネーションイベント。
ちなみに、大人1人1000円という価格設定だった。
無料で楽しむものとして定着していたため、企画の段階で反対の声も多かったそうだが、蓋を開けてみると3か月で16万8千人が来場し、イベントは成功に終わった。
「SENDAI光のページェント」はクラウドファンディングなどを行うことで、基本的に無料で楽しめるという点を貫いている。
ただし、今後未来に残していくのであればそのためにどうするか、更なる工夫をみんなで考える必要があるのではないだろうか。