市長「まさに断腸の思い」不適切な取引で卸売会社、魚市場の使用停止1か月 塩釜市
宮城県塩釜市魚市場の卸売会社が水揚げされた魚の代金の一部を架空名義の会社に支払っていた問題で、塩釜市はこの卸売会社に対し1か月にわたり市場の使用を停止する行政処分を発表した。
処分期間中市場での水揚げと取引が休止される事態となる。
23日、魚市場を開設する塩釜市では…
佐藤光樹塩釜市長
「市民の皆さまや関係者にご心配をおかけする事態となったことに対して市民の皆様方に心からお詫びを申し上げます」
佐藤市長が臨時会見で謝罪しその内容を明らかにした。
それによると、卸売会社「みなと塩釜魚市場」は2020年10月から約2年半にわたり漁船側の求めを受けて水揚げした魚の販売代金の一部を架空名義の会社を通して支払う不適切な取引をしていたという。
その額は1億4千万円余りにのぼり、架空の会社を通した分の水揚げ量と取引代金は市に報告されていなかった。
これを受けて市は、不適切な取引の結果魚市場の施設使用料約80万円の支払いをまぬかれていたとして、みなと塩釜魚市場に対し2月22日から3月21日までの間市場の使用を停止する行政処分を決めた。
処分期間中は、市場での水揚げと取引が休止されることになる。
佐藤光樹塩釜市長
「水産都市・塩釜にとってまさに心臓部にあたる拠点を、1か月取引休止という形になることに ついてはまさに断腸の思い」
市では今後、不正取引に関与した問屋に改善の申し入れを行うほか、魚市場の業務規則の厳格化や監視体制の強化を行い再発防止に努めるとしている。