塩釜市魚市場の卸売会社・会長と社長が”辞任”へ、水揚げした魚の代金を架空名義の会社に支払っていた問題(宮城)
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塩釜市魚市場の卸売会社が水揚げされた魚の代金の一部を、架空名義の会社に支払っていた問題で、卸売会社の会長と社長が次の株主総会をもって辞任することが分かった。
18日午後、塩釜市魚市場では、卸売会社など市場関係者およそ80人が参加した説明会が非公開で開かれた。
説明会では、市場で競りを行う卸売会社の社長と会長が責任をとり今年の株主総会をもって辞任。
さらに6人の役員報酬を減額することなどが、説明されたという。
また、問題の発覚で2月22日から1か月、市場の荷捌き場が使用停止する行政処分に対しては、停止期間中 塩釜港で水揚げされた魚を石巻市魚市場に卸すなど地元漁業関係者に影響が出ないよう対策することも説明されたという。
説明会後の報道陣の取材に対し、卸売会社の社長は「今回の不適切な会計は2012年から始まっていて、東日本大震災で気仙沼や石巻などの漁港が壊滅的な被害を受ける中、比較的被害が軽かった塩釜の卸売会社が、すぐに現金が欲しい漁船側の求めに応じるために早く現金化ができる不適切な会計を行ったのが始まり」との見解を示した。
今後、市場ではICTの導入で手書きの書類など減らすなどの再発防止を徹底したうえで、次回の株主総会までに信頼を取り戻せるような新体制を作るとしている。