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3月11日、大川小学校に訪れた人々の思い「娘の顔を思い出しながら手を合わせた」「命を大切に」

2025年3月12日 21:00
3月11日、大川小学校に訪れた人々の思い「娘の顔を思い出しながら手を合わせた」「命を大切に」

児童、教職員84人が犠牲となった宮城県石巻市の大川小学校では朝から祈りを捧げる人の姿が見られた。

被害を受けた校舎は、慰霊・追悼の場、そして「いのちについて考える場所」として整備・公開されている。
震災被害の事実や、事前防災と避難の重要性を伝えることを目的に、既存施設は極力手を加えず保存。外から遺構を見学でき、献花台も設置されている。
また、隣接する大川震災伝承館には、地震発生から津波が到達するまでの状況や、地域の被害を伝える資料が展示されている。

大川小で当時6年生の娘を亡くした男性は「これからはいろんな立場、いろんな世代、地域が繋がって記憶を発信していくべき。『体験した人だから伝えられる』ではないと思っている」と話した。

大川小で当時5年生の娘を亡くした男性は「災害について改めて考えて命を大切に行動してほしい。大川小のようなことは二度と繰り返してはいけない。天国にいる子供にもう一度あって抱きしめてあげたい。大川小を長く保存して伝承して伝えていく」と話した。

3月11日、大川小学校には犠牲者の追悼と震災の風化を防ごうという願いを込めて震災当時の児童数と同じ108本の竹灯籠が並べられた。
訪れた人は、思い思いに竹から漏れる優しい灯りを見つめていた。

大川小当時6年生の娘を亡くした男性は「14年はいろんな苦しい思いをしてきたことを考えると長かった。娘の顔を思い出しながら手を合わせた。いつまでもここであったことを発信して二度と悲劇がないようにしたい」と話した。

大学生は、「自分は小学3年生でテレビで見ていただけだったが、来年から社会人になる。遺族の方に自分自身が何ができるか考えたい」という思いで竹あかりにボランティアとして参加していた。

大川竹あかり佐藤和隆共同代表(58)は、大川小で当時6年の息子を亡くした。
「この14年たくさんの人に支えられて感謝の気持ちしかない。震災を知らない人たちも未来へ繋げるきっかけになればいいなと思う」と話し、「お父さんを見守ってください」という気持ちで手を合わせた。

最終更新日:2025年3月12日 21:00
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