【あの<価格>であの<栄養価>を提供できるのはありがたい】給食の牛乳飲んだ児童・生徒が味の異変や腹痛訴えた問題から1か月 牛乳再開した学校で日常戻る(宮城)
給食の牛乳を飲んだ児童・生徒らが、味の異変や腹痛などを訴えた問題から1か月。
今週牛乳を再開した宮城・岩沼市内の小学校では日常が戻っていた。
児童「おいしい給食いただきます」
21日(火曜日)から牛乳の提供が再開された岩沼南小学校では、4年生の児童がおいしそうに牛乳を味わっていた。
児童
「飲み終わった。だっておいしいんだもん」
「甘みがあっておいしいと思う」
給食の牛乳をめぐっては、4月25日 牛乳を飲んだ児童生徒らが体調不良などを訴えたことから宮城県内12の市と町で提供を中止していた。
保健所などの調査の結果、問題は確認されず、牛乳を提供する東北森永乳業は、乳牛のエサの違いなどによる「風味のばらつき」が要因として考えられるとして、サンプル検査の数を増やすなど対応の強化に努めるとしている。
5月17日からは仙台や多賀城が、6月3日までには中止していた宮城県内すべての市と町で牛乳の再開が決まっている。
牛乳を提供する際、宮城県内12市町の学校では、給食前に行う「検食」の体制を1人から3人に増やしている。
さらに、児童生徒が不安を感じる場合、家庭からの申告によって飲まなくてもいい体制をとっていて、仙台や多賀城などでは一部で提供を見合わせているという。
岩沼南小学校・龍田千鶴管理栄養士
「(再開後)ほとんどの教室を回りましたが、やっと牛乳が出たと再開を喜んでいる児童がとても多くいたのでよかった」
牛乳が再開されて4日目の岩沼南小学校では、給食づくりを担う管理栄養士が安堵の表情を見せていた。
岩沼南小学校・龍田千鶴管理栄養士
「きょうの献立で、もしも牛乳を無くした場合ですと、カルシウムは学校給食摂取基準 の30パーセントほどしか栄養価を満たすことが出来なくなりますし、エネルギーやたんぱく質などの 栄養も不足。あの価格であの栄養価を子どもたちに提供できるというのは、一番学校給食ではありがたいなと思っています」
価格面、栄養面で欠かせないという牛乳。
各市と町では、安全体制を強化したうえで提供を再開しているようだ。