臭みと毒除けば “甘みあり美味”「アイゴを食卓へ」磯焼け解消目指しスーパーと養殖業者タッグ《長崎》
深刻化する「磯焼け」の解消につなげようと、県内のスーパーと養殖業者がタッグを組みます。
原因の一つとされる魚を販売するプロジェクトをスタートさせました。
店頭に並ぶのはタイに似た刺身と寿司。
その魚の種類は…。
(エレナ佐々店 鮮魚主任 松尾 武志さん)
「魚の名前は “バリ” と言います。共通名称はアイゴと全国で呼ばれている魚」
背びれなどに毒があり、独特の臭みがある「アイゴ」。
市場にはあまり出回らない魚で、海藻を食べ尽くすことから「磯焼け」の原因の一つともされます。
(エレナ佐々店 鮮魚主任 松尾 武志さん)
「(アイゴが)海藻類を食べることで磯に海藻がなくなるような状態ができていて、漁師を困らせている理由の一つとなっている。これを解消するためにSDGsも含めて、企業として取り組んでいく」
磯焼けの解消につなげようと、スーパー大手「エレナ」では、佐世保市の養殖業者2社と協力。
今年3月にプロジェクトを立ち上げ、先月には長崎市の業者も加わって取り組みを進めてきました。
養殖場近くで繁殖したアイゴを捕獲し、約2週間にわたり養殖することで “独特の臭み” をカット。
また 毒のあるひれも、水揚げしてすぐに除去することで、安全な状態で流通できるそうです。
(エレナ佐々店 鮮魚主任 松尾 武志さん)
「アイゴという魚がとてもおいしい。どうしてこういう魚が今まで並ばなかったんだろうと、驚くような気持ちで食べていただくのが一番ありがたいと思うので、ぜひ食べたことのないお客さんから食べていただきたい」
アイゴは今後、随時エレナの各店舗で販売するほか、寿司チェーン店での提供も予定しているということです。