バス利用者数15年で約4割減 路面電車は運転士減で本数も減「2024年問題」意見交換《長崎》
労働時間の規制などによって運転士不足となっている「2024年問題」についてです。
長崎市の公共交通機関の関係者と意見交換する市議会の特別委員会が開かれました。
18日に開かれた長崎市議会の地域公共交通対策特別委員会。
バス、路面電車などの事業者と意見交換しました。
(長崎自動車 吉村武匡 上席執行委役員)
「人口減少やコロナ禍の影響により利用者が減少したことで、乗り合いバス事業の収支が大幅に減少した」
長崎バス、県営バスの利用者数は、去年までの15年間で4割近く減少。
路線の廃止などで、全体の走行距離は2割近く減ったにもかかわらず、燃料価格の高騰などで運行経費は、年間約2億1000万円増えたと説明しました。
また 運転士の高齢化が進んでいることも踏まえ、利用実態を踏まえたダイヤ設定など、さらなる運行の効率化や、需要に応じた輸送手段への転換などが必要だと話しました。
(長崎自動車 吉村武匡 上席執行委役員)
「改善に向けては、働く環境を良くするというのも我々の務め。現状を何とか改善して夢のある事業者、夢のある産業にしていくべきと考えている」
委員からは、電気で走るEVバスの導入や、運賃の値上げをすべきといった意見が出されました。
一方 長崎電気軌道は、コロナ禍前に比べ運転士が20人近く減り、運行本数を約180減らして対応していることを説明。
社宅の準備や初任給の引き上げなど、新入社員が働きやすい環境を整えているとしました。
(長崎電気軌道 松坂 勲 常務取締役)
「混雑の具合が、以前よりもひどくなっている。解消するためには、本数を増やさないといけないと思うが、運転士が増えないと本数が増えない」
委員会は来年1月まで行われ、来月はバスの減便と路線廃止への対応策について話し合われます。