柔道家 永瀬貴規選手「また頑張ろうと思わせてくれる特別な場所」長崎凱旋に県民から祝福の嵐《長崎》
長崎は「自分の原点」とふるさとへの感謝の思いを語りました。
オリンピック柔道男子81キロ級で、史上初の連覇を達成した永瀬 貴規選手に、県民栄誉賞特別賞が贈られました。
県庁に集まった職員や県民。
(集まった人)
「声が出ないと思う。オーラを感じたい」
(集まった人)
「応援していたし、実際に目の前に来るとなれば会ってみたい」
午前9時過ぎ。永瀬 貴規選手が姿を見せると、大きな拍手と歓声が沸き起こりました。
パリオリンピック柔道男子81キロ級で金メダルを獲得し、2021年の東京大会に続く史上初の連覇を達成。
(職員)
「永瀬最強~!」
その栄誉を称え25日、県から「県民栄誉賞特別賞」が贈られました。
特別賞は 元体操選手の内村航平さんに続き、2人目の受賞です。
(集まった人)
「(握手できて)本当にラッキー。だめかなと思ったが、手を出すと優しく握手してくれたので、すごくうれしかった」
(集まった人)
「すごく手が大きくてゴツゴツしていて。この手で勝ち取ったんだと思った。
きょうのために(応援のうちわを)作ってきた」
■県議会議場での表彰式「県民栄誉賞特別賞」抽選の県民130人も出席
県議会議場で行われた表彰式には、抽選で選ばれた県民130人のほか、永瀬選手の母・小由利さん、そして母校・長崎日大高校の柔道部員の姿も。
(長崎日大高校 柔道部 松本 太一監督)
「実際に来てみて、(受賞が)すごいことだと伝わってきた。31歳でいい年齢なので、プレイヤーとしてどこまで頑張れるか もあるが、柔道の普及や発展に尽力してもらえれば」
(大石知事)
「栄誉を称え、長崎県民栄誉賞特別賞を贈ります」
金メダルを胸に凱旋した永瀬選手。
口にしたのは、“地元への感謝の思い” でした。
(永瀬 貴規選手)
「オリンピック2連覇という成績を収められたのは、私が長崎を離れてから帰郷した際にも、変わらずに温かく迎えてくださる皆さんの応援と、励ましがあった成果だと思っている。
今後も私の競技活動を通じて、長崎の発展に貢献することを目指し、皆さんのご期待に応えられるよう、日々の努力を怠らず、柔道家として邁進し成長していきたいと考えている」
表彰式の後記念のサインをもらう中学生の姿も。
県広報課で、職場体験学習に臨んでいた県立長崎東中の2年生です。
(生徒)
「まさか金メダリストに会えると思っていなかったので、ぜひ自慢したい」
■「間違いなく この長崎で育ったからこそ 私という人間ができた」
永瀬選手が記者会見でも語ったのは、ふるさと長崎…。
(永瀬 貴規選手)
「こちらが(皆さんに)元気をもらうような。本当にたくさんの方に歓迎されて、長崎に帰ってこられて良かった。
本当に原点というか、私という人間ができた土台は、間違いなく この長崎で育ったからこそだと思う。また頑張ろうと思わせてくれる存在というか、特別な場所」
■長崎市からはスポーツ分野で初「栄誉市民」の称号
東京大会後の 苦しい柔道を乗り越えての連覇。
金メダリストの凱旋を市民も歓迎しました。
(長崎市民)
「我々の仲間が世界ナンバーワン。これより上はない。すごい。我々市民の誇りであり、日本の誇り」
(長崎市民)
「とても誇らしい。次も金メダルを取ってほしい。3連覇頑張ってほしい」
長崎市役所では、市の「栄誉市民」の称号が授与されました。
栄誉市民は14人目、スポーツ分野では初めてです。
記念品として “和牛オリンピック” のチャンピオン、長崎和牛の「出島ばらいろ」が永瀬選手に贈られました。
■後輩に語った自分なりのモットー「相手に失礼のない態度を取りたい」
さらに午後には…。
母校の長崎大学附属中学校へ。後輩たちから拍手を浴びました。
(永瀬 貴規選手)
「つらい時だったり、逃げ出したくなる時もあると思うが、自分の目標がしっかりしていると、どんな時も頑張って前を向いてやり続けるハートが身につく。
なりたいものや、かなえたい目標をしっかり持って日々過ごしてほしい」
勉強や部活動に励む生徒たちに先輩としてエールを送りました。
生徒たちからはこんな質問も…。
(生徒)
「2連覇した時にどんな気持ちでしたか?」
(永瀬 貴規選手)
「決まった瞬間、すごくうれしくてハイテンションだったが、相手に失礼のない態度を取りたいと自分なりのモットーがあったので、それがパリオリンピックという舞台で、そういう姿を見せられたのは良かった」
永瀬選手も後輩たちに質問です。
(永瀬 貴規選手)
「好きなものはありますか」
(生徒)
「永瀬選手が好きです!」
熱烈な歓迎を受けた永瀬選手。
生徒たちにとっても “偉大な先輩” とのふれあいは、記憶に残る一日となったようです。
(生徒)
「オリンピック2連覇した人の言葉は深くて、これからの人生で大切にしたい。一生の思い出になった」
(生徒)
「3連覇狙ってほしい。かっこよかったです」
このあと 同じく母港の附属小学校も訪問し、後輩との交流を深めた永瀬選手。
柔道家としての さらなる活躍を誓いました。