スポーツ施設再配置の再検討部会 移転先は「陸上競技場」「中部下水処理場」で議論《長崎》
再検討部会は、大学教授や市の陸上協会、水泳の関係団体などの代表など13人で構成されています。
7日は、市民総合プールの移転先について「中部下水処理場」と「陸上競技場」から最終候補地を絞り込むために議論。
長崎市は・・・。
(長崎市土木企画課 中野 智文課長)
「市民総合プールの候補地としては、陸上競技場が適当であると判断している」
長崎市の総合評価では、敷地面積は「中部下水処理場」「陸上競技場」共にいまの施設より広く、問題はないとしました。
一方、「整備費用」と「アクセス面」で評価に差が出ました。
陸上競技場への移転では、基本的な整備費用として3億6000万円から4億2000万円かかるとしていて、駐車場は、松山町駐車場を継続して利用するとしています。
一方、中部下水処理場への移転では、駐車場の整備が必要で、さらに埋め立て地のため、地盤が軟弱化していることから、整備費用は約27億円と評価。
「陸上競技場」に比べ、約6倍から8倍のコストになるとしています。
またアクセス面では、「中部下水処理場」に移転すると、バス停や路面電車の電停からの距離が離れるほか、10月に開業する「スタジアムシティ」と隣接するため、交通渋滞が懸念されるとしています。
これに対し、委員からはさまざま意見が出されました。
(長崎市営松山平和運動公園を守る会 南 輝久 事務局長)
「松山陸上競技場は中高生の部活の拠点であり、市民の健康増進。いわゆる宝の場所」
(長崎市陸上競技協会 山川 貴広 理事)
「お金がかかるからちょっと厳しいではなく、長崎市として今後活用するのであれば必要経費。評価の仕方が非常に偏っているのでは」
(長崎游泳協会 田中 直英 理事長)
「安全に快適に過ごす環境としては、松山のほうが良心では。子どもたちや高齢者を含めた交通弱者にとっては、アクセス的にははるかに優劣をつけるべきである」
(青木 雄大アナウンサー)
「平和公園のバス停から候補地の一つ 陸上競技場まで、実際に歩いてみます」
バス通りから路面電車の踏切を超えます。
(青木 雄大アナウンサー)
「現在のプールに到着。(かかった時間は)1分24秒」
(青木 雄大アナウンサー)
「次は銭座町のバス停から候補地の一つ 下水処理場まで、実際に歩いてみます」
国道からわき道に入り、JRの高架橋をくぐります。
(青木 雄大アナウンサー)
「(かかった時間は)2分17秒です」
約1分の差が出ました。
子どもから大人まで、幅広い世代が利用する「市民総合プール」。
普段利用している人は・・・。
(子どもが利用)
「週に2回スイミングスクールでレッスンを受けている。この辺の環境が良くて引っ越してきて、住んでいるので悩ましい。大人の意向で全部決めちゃっていいのか」
(50代利用者)
「茂里町(中部下水処理場)のほうがいいのかなと気もする。高校生の息子もいて部活の気持ちが分かるので、練習場所(陸上競技場)がなくなるのはかわいそう。スタジアムシティもできるし、スポーツ関係があっちに(まとまる)感じでもある」
市は、来月中旬以降に、再び、会合を開き、検討するということです。