「問題解決の糸口見い出せず無念…」 石破政権に“思い”は届かず “竹島の日条例“制定から20年も見えない道筋 今年も政府は閣僚の出席見送り 今井絵理子政務官へ非難の声も 島根県
2月22日は島根県が制定した「竹島の日」。今年は条例ができて20年の節目でしたが、政府は今回も記念式典への閣僚派遣を見送り内閣府政務官を出席させるにとどまりました。
高井和代 記者
「午前10時、島根県庁付近です。警察によるバリケードによって会場周辺は、警戒感が高まっています」
2月22日の朝、「竹島の日」の式典会場周辺には「竹島は日本の領土」などと訴える市民団体の姿が―。警察は、道路を封鎖するなど厳重な警備体制を敷き警戒を強めていましたが、日本と韓国の団体による大きな衝突はありませんでした。
そして、午後からは20回目となる式典が始まり、「竹島領土権確立隠岐期成同盟会」の会長を務める隠岐の島町の池田高世偉町長が、切実な思いを語りました。
隠岐の島町 池田高世偉 町長
「未だ問題解決の糸口すら見い出せていないことは誠に無念であります。日本政府の基本的姿勢を国内外に強く示していただくよう、国に粘り強く訴えていく所存であります」
一方、政府からは内閣府の今井絵理子政務官が出席。条例制定から20年の節目となる今年も、島根県が求める閣僚の出席は見送られました。今井政務官が登壇すると参加者からは非難の声があがりました。
今井絵理子 内閣府政務官
「わが国の根幹に係る極めて重要な課題であり、政府は総力を挙げて毅然とした態度でわが国の立場を韓国側にしっかりと伝え、粘り強く対応してまいります」
こうした中、式典では、政府の新たな取り組みとして、東京の領土・主権展示館が体験型の展示を増やすなど大幅にリニューアルすることを発表。そして、「竹島の日」の式典を北方領土と同じように政府主催で行うことや、国際司法裁判所への提訴など、問題の早期解決に向け7点を求める特別決議が採択されました。
式典後の会見で今井政務官は政府主催の式典開催についてー。
今井絵理子 内閣府大臣政務官
「様々なご意見があることは承知しております。諸般の情勢を踏まえて適切に対応してまいりたいと考えております。平和的解決を図るうえで有効な方策を不断に検討してまいりたいと思います」
日本固有の領土が侵されているにもかかわらず、解決の道筋がいまだ見えない竹島問題。政府の真剣な対応が求められています。