ミシュランガイドにも掲載されたことがあるレストランも 移住・定住のための地域交流施設「パレット奥大山」がオープン 新たなにぎわい創出へ 鳥取県江府町
人口流出に歯止めをかけ、持続可能な地域づくりを目指す期待の交流拠点の誕生です。鳥取県西部の山間のまち江府町に移住・定住のための地域交流の拠点施設が4月12日オープンしました。
鳥取県江府町は、移住者を呼び込むとともに人口流出に歯止めをかけようと、佐川地区に賃貸の移住促進住宅12戸の建設を決め、2023年12月末に完成させました。すでに町内外からの応募者で満室となり、現在30人が入居しています。このうち13人は町外からの移住者だということです。
これに合わせ、江府町は空き店舗の敷地を活用し「パレット奥大山」と名付けた地域交流の拠点施設も整備。これが3月末に完成し、町の関係者ら40人が参加する中、4月12日オープニングセレモニーが開かれました。この交流拠点施設には、コンビニエンスストアやコインランドリーが入居するほか、新鮮な野菜や生活雑貨品が購入できる店舗もあり、移動販売にも対応するということです。
さらに、東京からUターンしてきたシェフが経営するフランス料理店は、ミシュランガイドにも掲載されたことがあるレストランで、カフェとしても利用でき、住民の交流はもちろん、新たなにぎわい創出も期待されます。また、子育てしやすい環境を作るため近く保育園が新設される予定です。
移住住宅の住民
「出身は愛知県です。とにかく近いところに買い物ができる場所があるというのは、本当に生活の心支えというか住みやすいです」
江府町 白石祐治 町長
「やっぱり、今人口減少・少子高齢化と言っていますが、少しでもなんとかしたいという思いです。そこに少しでも歯止めをかけたいなと。その一つのきっかけになればいいと思っています」
江府町の現在の人口は2517人(2024年3月末現在)。10年前に比べて約800人減少しました。
こうした中、人口減少に歯止めをかけ、持続可能な地域を作ろうと動き出した江府町。移住・定住の促進を目指した新たな取り組みは、人口減少に直面する周辺の自治体も注目していて、その成果が期待されます。