【町田気象予報士解説】大山の最大積雪は約2.5メートル 長引いた寒波の影響で山陰各地で大雪 気温が上がる今後に注意すべきことは?
先週、寒波が長引き雪が降り続きました。今年の積雪は、平年を上回る所が多くなっています。
2月に最大で積もった雪は、大山は249cmと平年の約1.4倍、鳥取は42cmと1.5倍、松江は20cmと約1.7倍となりました。2月25日現在もまだ積雪が平年値を上回っている所がほとんどです。
2月25日午前の大山周辺では、建物の屋根にどっさりと雪が積もっています。気温の上昇によって積もった雪が滑り、「屋根からの落雪」が起こりやすくなります。一坪に1mの雪が積もると、1トンほどになることもあるといわれています。また、大山の山頂付近は横殴りの風が吹き、雪が降っていなくても吹雪いているように見えるといいます。風が一方向に吹くと、屋根から雪がせり出し「雪庇(せっぴ)」と呼ばれるものができます。放置すると崩落する恐れがあり登山者は慎重な行動が必要です。
大雪の後の注意点を見てみましょう。
積雪が多いと、登山道が不明瞭になりやすいです。特に下山時にルートを見落とす場合が多いです。時間にゆとりあるスケジュールを計画しましょう。そして、屋根から落ちる雪に十分な注意が必要です。軒先には近づかないようにしましょう。雪かきをして、道路わきにたまった積雪が、死角となる可能性があります。雪の壁を通るときは、車も歩行も慎重にお願いします。
今週は気温が急に上がる予想です。雪が溶ける際の災害にも注意していきましょう。