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“大衆魚”アジの水揚げ量に異変… 漁師「盛漁期を迎えているんですが、前年の半分程度の水揚げ」 アジフライを製造する企業も困惑 鳥取県

2024年6月27日 15:19
“大衆魚”アジの水揚げ量に異変… 漁師「盛漁期を迎えているんですが、前年の半分程度の水揚げ」 アジフライを製造する企業も困惑 鳥取県

大衆魚として親しまれてきたアジ。近年、水揚げ量に異変が起こり、関係者は工夫しながら消費者へなじみの味を届けています。

漁船から水揚げされる多くの魚。次々とコンテナに移されていきます。そんな中、いまが旬を迎えているマアジの水揚げが、近年不漁だといいます。マアジなどを捕る中型巻き網漁船の6月27日の漁獲量は、全体で349トン。そのうちアジは80トンで、3割未満でした。

漁師
「今の時期、アジが取れる頃なんですけどね。ちょっと今年は少ないです」

鳥取県水産試験場によると、過去10年間のマアジの境港での水揚げ量は右肩下がり。2014年は3万7000トン以上でしたが、去年は約8400トンです。

鳥取県水産試験場 野澤草太さん
「水揚げ量が減少してきているアジですけども、今年についても盛漁期を迎えているんですが、前年の半分程度の水揚げ」

その理由は、日本海で生まれたマアジが成長し漁獲される量「加入量」が減ったこと。また、マイワシの漁獲量が増加し、複数の魚が交互に増減する魚種交替の兆候が見られていることなどが考えられます。

鳥取県水産試験場 野澤草太さん
「マアジについても水揚げ量の上限というものをしっかり守ってですね、適切に資源管理していくっていうのが取る方の側でもやっていける取り組みだと思ってます」

一方、マアジを活用してアジフライを製造する企業も水揚げ量の減少に困惑しています。

角屋食品 角谷直樹 社長
「アジは大衆魚というイメージがあると思うんですけども、なかなか供給が安定しないという状況が続いています」

不漁で価格も上昇。原材料費なども高騰するなど影響が出ています。そこで、この会社では、水揚げされたアジを冷凍保存して供給を維持。さらにー。

角屋食品 角谷直樹 社長
「高級アジフライ。『鯵王』というブランドがあるんですけども、そういうような付加価値を創造することで、魚価の上昇分を吸収していくというような取り組みをしています」

近年、水揚げ量が減少してしまったアジ。適切な資源管理で、大衆魚の安定供給につなげる努力が続けられています。

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