小学校の近くでクマの目撃情報 登校時間に合わせて通学路で警戒も 目撃件数が去年の1.5倍 注意呼び掛け 島根県
小田原安理 記者
「松江市の宍道町です。昨夜このあたりにクマが出没したことから子どもたちの登校時間にあわせて警察が警戒しています」
6月5日午後8時ごろ、島根県松江市の国道でクマと車が衝突する事故がありました。現場は松江市宍道町佐々布の国道54号です。40代の男性が運転する軽ワゴン車が島根県雲南市方面へ走行中にクマ1頭が道路を横断し、車両と衝突しました。運転手にけがはありませんでしたが、クマは現場から逃走し、行方はわかっていません。クマの体長は1メートル20センチほどあるとみられています。
現場は宍道小学校から西へ100メートルほど離れた地点です。警察によりますと、事故の30分前にも宍道小学校から北西に200メートルほどの国道54号で道路を横断するクマの目撃情報がありました。
事故から一夜明けた6月6日。現場付近では朝から宍道小学校の通学路などで警戒を行いました。
松江市立宍道小学校 安達 利幸 校長
「こんなに学校の近くで出たのは初めてのことですので驚いてもいますし、クマの対応マニュアルを学校としても至急に整備しなきゃいけないなと思っています」
今年度、ツキノワグマが目撃されている件数は鳥取県で14件(6月6日現在)、島根県では263件(5月末現在)にのぼっています。
また、5月28日には広島県廿日市市で市街地にクマが出没しました。神社の中を歩いていく様子が防犯カメラに残されており、近隣住民から不安の声が上がっています。
この時期、活動が活発になり、市街地でも目撃されているクマ。特に島根県では目撃件数が去年の同じ時期の1.5倍に増えています。島根県は目撃しても近づかず最寄りの市町村や警察に連絡してほしいと注意を呼び掛けています。