国土地理院は10日、岩木山や八甲田大岳など全国79の山で基準点の標高成果を令和7年4月1日に改定すると発表しました。
GPSを使った「衛星測位」と呼ばれる最新の手法で改めて計測した結果ということです。
標高は四捨五入してメートルで表すため、一部の山で標高が変更されることになりました。

これまで標高は東京湾の平均海面を基準とした水準測量により決められてきましたが、全国の測量を終えるには10年以上かかり、地殻変動の影響を受けるなど誤差が大きかったということです。
全国約1,300か所の電子基準点を活用した衛星測位を基盤とするものに移行したことで、標高を迅速に取得することが可能になるとともに、大地震直後の復旧・復興工事において迅速に標高成果を利用することができるようになるとしています。

標高が変わる79山のうち八甲田山＜大岳＞はこれまでの1,585ｍから1,584ｍに、岩木山は1,625ｍから1,624ｍにそれぞれ1m低くなります。
一方、宮城県の徳仙丈山や鹿児島県の櫓岳など3つの山は標高が1m高くなります。

日本百名山にも選ばれ「津軽富士」とも呼ばれる岩木山は、これまで標高1,625mにちなんだグッズが作られたりイベントが行われるなど、“1625”が地域に親しまれてきた数字です。
岩木山をテーマにした「1625」を歌った元りんご娘のメンバーでタレントの王林さんは自身のインスタグラムで岩木山の画像と歌詞を投稿し、「標高が変わっても、この歌は変わらないよね」と寂しさをにじませていました。