「奇跡です」海中転落後“5時間立ち泳ぎ”で救助待った男性を無事救助 夜の海で助け呼ぶ声 青森県三沢沖の太平洋
きのう夜貨物船から転落したとみられる男性乗組員が三沢市沖の太平洋で無事救助されました。
およそ5時間立ち泳ぎで助けを待っていたということです。
救助されたのは貨物船「第十八住若丸(すみわかまる)」の乗組員で福島県郡山市在住の38歳の男性です。
八戸海上保安部によりますときのう午後11時43分、乗組員1人が船内にいないという通報が海上保安庁によせられました。
海中転落の可能性が高いとして巡視船などが捜索したところ、きょう午前4時24分鮫角灯台から20キロほどの沖合で漂流している男性を見つけ、救助しました。
男性は八戸市内の病院で治療を受けていますが、命に別条はないということです。
男性は救命胴衣をつけておらず、救助されるまでのおよそ5時間、立ち泳ぎをして助けを待っていたということです。
貨物船は函館港を出港し、けさ八戸港に入港する予定だったということで、八戸海上保安部が転落原因などを詳しく調べています。
当時の天候は晴れ、南の風3メートル、うねりは0.5メートル、海水温は20℃と海は荒れていなかったということです。
捜索のとき海は暗く、人を探すのは難しい状況だったということですが、「人の声」が聞こえたためサーチライトなどで捜索したところ、男性を発見できたということです。
男性は救助された際に「ありがとうございます、奇跡です」と話していたということです。
八戸海上保安部の担当者は「夜の海では目立つ服を着ているなどしないと探すのは難しい。今回のように発見できたのはまれなケース」と話していました。