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診察せず看護師に治療させる“無診察治療”が常態化か…さまざまな隠蔽工作が次々と明らかに 青森県八戸市・みちのく記念病院殺人隠蔽事件

2025年2月17日 19:17
診察せず看護師に治療させる“無診察治療”が常態化か…さまざまな隠蔽工作が次々と明らかに 青森県八戸市・みちのく記念病院殺人隠蔽事件
医療法人理事長の石山隆容疑者(左)と弟で医師の石山哲容疑者(右)

八戸市の病院の殺人隠蔽事件はこれまでの捜査でさまざまな隠蔽工作が明らかになってきました。
さらに医師が診察せずに看護師が被害男性を治療する医師法違反の疑いのある行為をしていたことが捜査関係者への取材で新たに分かりました。

みちのく記念病院の元院長で医療法人理事長の石山隆容疑者と弟で医師の石山哲容疑者は、おととし3月入院していた男が同じ病室の男性を歯ブラシで刺して殺害した事件を隠そうとした犯人隠避の疑いで逮捕されました。
2人は病院関係者に指示をして死因を「肺炎」とする虚偽の死亡診断書を作成。
遺族に交付するなどして事件を隠そうとしたとみられています。

捜査関係者によりますと、死亡診断書には当時認知症の疑いで入院していた医師の署名がありました。
そしてこの医師の名前が書かれた死亡診断書が100枚以上押収されたということです。
そのうち半数以上の死因が「肺炎」で死因を偽った診断書が常態化していたとみて調べています。

さらに2人が事件のあと男性を殺害した男を閉鎖病棟に「医療保護入院」させていたことも判明。
殺人事件の発覚を免れる狙いで隠した可能性があるとみられています。

一方、事件当時、主治医の哲容疑者は不在で医師が診察せずに、看護師が被害男性を治療する医師法違反の疑いがある行為をしていたことが新たに分かりました。
2人は容疑を否認しています。
捜査当局はこうした無診察治療が常態化していたとみて調べています。

最終更新日:2025年2月18日 19:15
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