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住宅街のクマに“発砲できず” 猟友会が抱える葛藤とは…「日常の生活に早く戻ってもらいたい」 青森県八戸市

2025年2月4日 19:07
住宅街のクマに“発砲できず” 猟友会が抱える葛藤とは…「日常の生活に早く戻ってもらいたい」 青森県八戸市

八戸市の住宅街で相次いでクマが目撃され警戒が続いています。
ただ猟友会は法律上、発砲できず箱わなの設置に頼るしかなく葛藤を抱えています。

県猟友会八戸支部の吉田功一郎さんは連日、八戸市鳥獣被害対策実施隊の一員として現場に出動しました。

★青森放送 安達直樹記者
「クマです!クマがいました!」

今月1日北稜中学校近くにクマが出没したときも、現場で対応策を八戸市に助言し駆除を担っていました。

★県猟友会八戸支部 吉田功一郎 副支部長
「おそらくメスなのかなと」
「おなかをすかせたオスであれば、おそらく人的被害はもう出ていたと思います」

先月31日からきのうまで八戸市に寄せられたクマの目撃件数は10件。
住宅街の周辺が多く、学校は連日保護者同伴での登下校や野外活動の中止などを強いられ警戒が続いています。
早期の駆除を求められるなか、吉田さんたちは現行の鳥獣保護法のもと周囲が住宅街のため発砲できず、箱わなの設置に頼るしかありませんでした。

法律上、現場の警察官が命令した場合にのみ住宅街での発砲が認められています。
環境省は市街地での猟銃の使用について市町村長の判断で可能とする改正案を国会に提出する方針です。

★県猟友会八戸支部 吉田功一郎 副支部長
「地域住民の安心安全を確保という形ですね 日常の生活に早く戻ってもらいたいという思いがあります。その中でより効率的な現場の意見を尊重できるような対策を練っていければよいのかなと思います」

冬眠しないクマはきのう八戸市と五戸町の境で目撃されたのを最後に、これまでのところは姿を見せていません。

最終更新日:2025年2月4日 19:07
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