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松山城・城山の土砂崩れから3か月半 休業の日本料理店が営業再開

2024年10月28日 18:27
松山城・城山の土砂崩れから3か月半 休業の日本料理店が営業再開

今年7月に松山城の城山で発生した土砂崩れにより休業していた日本料理店が、きょう営業を再開しました。3か月半かけて取り戻すことができた店の日常です。

松山市緑町の日本料理店「辻が花」の店主、竹田利宣さん(66)。ランチ営業に向け、朝から丁寧に仕込みを進めていました。

Qきょうのランチのメインは?
「鯛の豆腐包み蒸しとスリランカカレー。本当は(カレーは)金曜日だがきょうは久しぶりなので(ここに)食べに来ている人は カレーを目的で来る人もいるので」

手の込んだ料理と竹田さんの人懐っこい人柄で、30年以上にわたって多くのお客さんに親しまれてきた「辻が花」。この夏、その日常が一変しました。

7月12日未明、松山城の北東側で土砂崩れが発生。竹田さんの自宅兼店舗にも大量の土砂が流れ込みました。

竹田さん:
「ドーンという音がしたんです。ちょうどここで見てた時にドーンという音がしたのがあの穴なんです」

「(復旧工事が)1年から1年半かかるんじゃないかと言われてますよね。そうすると、1年半待って(店を)やりたいという気持ちが持続できてるかなという気持ちもありますね」

あの日からおよそ3か月半。常連客からの再開を望む声に後押しされ、営業を決意した竹田さん。流れ込んだ泥でダメになってしまった冷蔵庫の買い替えや、店内の修繕など準備を進めてきました。

「もう勝手が違うので前とは。多分1か月くらいは(慣れるのに)かかる」

それでも…
「40数年やっていると体が覚えてしまっているので」

腕の感覚は衰えていません。

そして、正午前。3か月半ぶりの営業再開です。早速、常連さんが訪れました。

常連:
「和食が好きで魚が好き。この店は魚中心に出してくれるので、再開できて本当に良かったと思う」

その後も次々とお客が訪れ、少しずつかつての日常が戻ってきます。

常連:
Q久々の辻が花はどう?
「落ち着きます。待ってました、大丈夫かなと思って」

常連:
「久々に懐かしく美味しい。最初はもうこの機に辞めようかと竹田さんが言っていたのでぜひ頑張ってくれということで」

無事、初日のランチ営業を終えた竹田さん。

「皆さんのおかげでなんとか開店(営業再開)することができた。ホッとした。いつもの光景が戻ってきたという感じがする。普段通りあまり無理をせずできる限り長くできればいいかなと思っている」

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