近い将来発生が予想されている南海トラフ巨大地震。その時…宿泊者を、外国人観光客をどう安全に避難させるか。観光地・道後で防災訓練が行われました。

7日の訓練は、南海トラフ巨大地震が発生したとの想定で行われ、道後地区の旅館や商店街の関係者、消防団などおよそ150人が参加しました。

宿泊施設では外国人観光客を避難誘導するため、スタッフが英語や中国語、韓国語で「逃げて下さい」と書かれたフリップボードを手に、避難を呼び掛けます。

また、アマチュア無線を使って近くのホテルや消防団などに救助要請するなどして、館内に取り残された負傷者を救出していました。

ケガをして歩けなくなった人を運び出すのに登場したのは、人力車です。道後の道を熟知した車夫が、避難場所の道後公園にケガ人を搬送します。

道後地区では、大規模災害が発生し、通信網が寸断された場合に備えて、5年前、旅館やホテルの関係者で「道後温泉アマチュア無線クラブ」を立ち上げ、地区内の被害状況を無線で確認し合えるようにしています。

道後温泉周辺地区合同防災訓練実行委員会 奥村敏仁委員長は「こういった訓練を通じて、更に観光地として磨き上げていけたら」と話していました。