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“食”を元気の糧に 高校生が手づくりジャムを輪島市へ&自衛隊で災害想定の炊事競技会

2024年2月20日 18:08
“食”を元気の糧に 高校生が手づくりジャムを輪島市へ&自衛隊で災害想定の炊事競技会
松山学院高校

能登半島地震発生から50日。きょう松山市では、高校生による被災地支援の動きが。

そして今後起こりうる災害に備えた、自衛隊の競技大会を取材しました。

きょう、松山学院高校で行われていたのは…

石丸敬介さん:
「ミカンの果肉を煮詰めていくところなんですけど、ジャムのもとを作っている」

調理科の1年生による“ミカンジャムづくり”です。

昨年度立ち上げられた、松山学院高校の「マツガクファミリープロジェクト」。防災教育を通して、地域における学校の在り方を生徒が主体となって考えようというもので、去年は2011年に発生した東日本大震災の被災地に、メッセージを添えた県内産の柑橘を届けるなどの活動を行いました。

石丸さん:
「とてもしんどい思いをしている石川の人たちに、愛媛からも何かができないかなという思いで、ご当地のミカンを使ってジャムを作って届けて少しでも被災地の復興に役立ててほしいなと」

先月発生した能登半島地震。生徒たちが「自分達に何ができるか」を考えたどり着いたのが、県内産の甘夏50キロを使ったお手製のジャムを届ける事だったのです。

種を取り除いた果肉を焦げ付かさないよう、手を動かし続けながら煮詰めます。

石丸さん:
「ミカンの甘い匂いが。いい感じじゃないですかね」

じっくり火を入れる事、1時間。ようやくお手製のジャムが出来上がりました!

石丸さん:
「どういう思いで現地の方が過ごされているかということを知れて、勉強になって自分自身の成長にも繋がったと思います」

きょうはジャムと一緒に被災地に送る芋炊きと鯛めしの下準備も行われました。その量、なんと100人前!

「被災者の方に頑張ってほしいなという気持ちで切っています」

きょう完成したジャムと炊き出し用の食材は、今月25日に石川県輪島市に届けられるということです。

石丸さん:
「ぜひこれを食べて“元気の糧”にしていただきたいなと思います」

一方、こちらは…陸上自衛隊松山駐屯地で開かれた、恒例の「炊事競技会」です。中部方面特科隊の4つの中隊からあわせて20人の隊員が出場しました。

横山マリア1等陸士:
「高校生の時は親の料理手伝ったり、自分で料理を夜ご飯に出したりしていた」
Q.料理は好き?
「好き。(食材を)切るのが好き」

新居浜市出身で第3中隊所属の横山マリア1等陸士は、去年4月に入隊したばかりの新人隊員。競技会への参加は、今回が初めてです。

横山さん:
「むっちゃ緊張します!」

主菜や副菜、汁物など、5品の出来栄えを競う炊事競技会。今回は能登半島地震による被害を踏まえ、「長期の災害派遣を想定した被災者への炊き出し」を大きなテーマに掲げています。

第3中隊チームを引っ張る森川佳明2等陸曹。白米をビニール袋に分けていきます。

森川さん:
「無洗米だが、これと水を入れて縛って湯せんしたら、ちゃんと炊けるようになっている。節水と、ご家庭のガスコンロでもできるので」

今も広範囲で断水が続いている被災地。出場した各チームは、これまでの訓練で学んだ知識をフル活用して、水や燃料を可能な限り節約しながら調理します。

横山さん:
「こういうビニール袋を使ったりして料理するのはなかなかない」

いまも別の隊員が被災地・石川で活動中という第3中隊。横山さん、本番さながらの真剣な表情で調理に臨みます。

そして、調理開始から2時間あまり。ビニール袋を活用した炊き出しメニューが完成しました。

陸上自衛隊松山駐屯地 細川香宣司令:
「水が不足している。燃料も節約しなければならない。そうした状況にあっても我々は炊事をしなければならない。こうした状況に、任務で完遂できるように、しっかりと準備ができる訓練になった」

松山駐屯地では今後も被災を想定した状況での炊事訓練を重ね、被災者に寄り添った支援活動につなげたいとしています。

横山さん:
「食べることって元気につながると思う。衛生面に気をつけて頑張りたい」

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