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高知の表情を空から紹介『空からeyeましょう』 棚田アート&ヒマワリ畑【高知】

2024年9月13日 18:56
高知の表情を空から紹介『空からeyeましょう』 棚田アート&ヒマワリ畑【高知】
ドローン高知県内各地の表情を紹介する「空からeyeましょう」。今回は、高知の夏を彩った本山町中土佐町の風景です。

吉延の棚田アート(7月8日撮影)】
高知市から車で1時間ほど。本山町南部にある吉延地区です。標高約400メートルの山肌に張り付くように広がる棚田は、600年あまり前の室町時代から続くといわれています。
イネが青々と伸びた夏の時期に、毎年姿を見せるのが「棚田アート」です。
今年の干支「竜」や、傘を差している女の子、この地区のご当地キャラクターであるハチが可愛らしく描かれています。
フクロウのアートは、「人出不足などの苦労がなくなるように」との思いを込め、フクロウと「不苦労」がかけられています。

棚田アートは、ブランド米「土佐天空の郷」をこの地区で生産する吉延営農組合が、地域に人を呼び込もうと10年ほど前から行っているもの。
今年は6月上旬に赤・黄・茜・紫・白の5色のアート米と呼ばれる苗を植え作りました。

毎年、様々なイラストに挑戦する棚田アート。過去には思わぬハプニングもありました。
コロナ禍だった2021年に「がんばろう日本」という応援メッセージを作ったつもりが、「ば」の文字が線が一本多い「ぼ」になり、「がんぼろう日本」になっていました。
手作りならではのご愛嬌も棚田アートの魅力の1つです。

棚田アートが始まって10年あまり。今では県内外から多くの人が訪れる人気スポットとなりました。過疎や高齢化など農業を取り巻く環境は厳しさを増す中、この棚田を維持し未来へつなぎたいと言います。

■吉延営農組合・田岡清さん
「年々農地が減少している中にあって維持するのが大変な状態なんですが、やはり自分たちも楽しみながらやっていく事も大事だと思うので、自分たちの生活の中での励みにもなると思う。少しでも現状の棚田が維持できるように何とか頑張っていきたい」

歴史ある棚田をキャンパスに描かれる本山町吉延の「棚田アート」。収獲を迎える10月には、黄金色の風景へと移り変わります。

【竹原のヒマワリ(8月5日撮影)】
続いてドローンがやってきたのは、県中西部の中土佐町大野見
標高300メートルほどの山深い竹原地区で、ぽっかりと開けた場所に広がっていたのが、ヒマワリの黄色い絨毯です。

このヒマワリ畑は、8年ほど前から地元の住民たちが地域の憩いの場を作ろうと、集落活動センターの近くにある休耕田を活用して作り上げています。

今年は6月上旬に種をまき、撮影した8月上旬には約30アールの敷地に1メートルほどの背丈に育った2万5千本あまりのヒマワリが太陽に向かって競うように伸び、美しい光景を見せていました。

■地元の津野高興さん
「地域の絆のために作ったという事が主(なきっかけ)ですね。これから先はこういう事で絆を深めていかないと中々こういう田舎でも人が集まる事はありませんので。こういう事を利用して絆を深めて続けていきたいと思います」

住民たちが丹精込めて作り上げた中土佐町大野見・竹原のヒマワリ畑。これからも静かな山里を彩ります。
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