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『責任感、危機意識が欠如』 水泳授業中の死亡事故を受けた高知市長や教育委員たちによる会議で厳しい指摘【高知】

2024年7月23日 19:24
『責任感、危機意識が欠如』 水泳授業中の死亡事故を受けた高知市長や教育委員たちによる会議で厳しい指摘【高知】
高知市の長浜小学校の男子児童が中学校のプールで水泳授業中に溺れて死亡した事故を受けて、7月23日に桑名龍吾市長や教育長、教育委員による会合が開かれ、教育委員から「責任感、危機意識が欠如している」と厳しい指摘がありました。また、第三者による事故検証委員会について、プールの安全に関する専門家など6人の委員で構成する案が発表されました。

高知市で開かれた総合教育会議には、高知市の桑名龍吾市長、松下整教育長、教育委員4人が出席しました。会議では、7月5日に長浜小学校で発生したプール事故について、バタ足の練習中に男子児童がプールサイド付近で沈んでいることを別の児童が見つけたことやその後、教員が人工呼吸を行ったことなど当時の状況や対応を報告。また高知市立の全ての学校において、文部科学省における「学校における安全点検要領」を活用して、学校の日常生活で危険な箇所や安全に配慮する場面がないかの点検が8月末までに行われることなどが報告されました。

加えて、第三者による事故検証委員会の設置について、委員の構成案としてプールの安全に関する専門家、体育授業に関する専門家、弁護士、医師、臨床心理士、大学教授の6人が委員となる案が発表されました。報告を受けた委員からは「子どもたちの安全を絶対に守るという責任感、子どもたちに危機が迫っていないか気づこうとする意識がどこかで抜け落ちたことが事故の大きな原因」といった厳しい指摘の声が挙がりました。

また、桑名市長は第三者委員会の設置・運営のために、7月23日付で市教育委員会事務局に新設した重大事案検証室の人事に市長部局の職員を配置したことに触れ、この問題について「全庁を挙げて対応する」としました。

第三者による事故検証委員会は、7月30日に開会する市の臨時議会で設置のための条例議案や補正予算案を審議することにしていて、市教委などは事故発生原因の分析や再発防止に向けて取り組んでいくとしています。
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