×

【増殖中】地域創生“静岡市プラモデル化計画”のシンボル「プラモニュメント」その人気の秘密に迫る

2024年10月10日 17:45
【増殖中】地域創生“静岡市プラモデル化計画”のシンボル「プラモニュメント」その人気の秘密に迫る

みなさん、“プラモニュメント”って知っていますか?静岡駅前などにあるプラモデルの形をしたモニュメントのこと。すでに12か所に設置されていますが、10日、東海道新幹線60周年を記念した13基目がお披露目されました。今回は一体どんなプラモニュメントが登場したのか?話題沸騰で増殖を続ける“プラモニュメント”その人気の秘密に迫ります。

そもそもプラモニュメントとは何なのか?話を聞いてみると…。

(静岡市 プラモデル振興係 石川 直哉 係長)
「令和2年に静岡市プラモデル化計画というものを立ち上げました。そのシンボル事業の一環とするものがプラモニュメントという形になります」

「静岡市プラモデル化計画」とは、プラモデルの出荷額全国シェア8割を誇る静岡市が、地場産品ともいえるプラモデルで世界の頂点を目指す地域創生プロジェクト。そのシンボルとして誕生した「プラモニュメント」が、今、静岡市内に増殖しているのです。

静岡市役所の青葉シンボルロード側にあるプラモニュメントには実際に利用できる本物のポストが。静岡駅・北口コンコース内には、NTT西日本が作った公衆電話のプラモニュメント。もちろんこの電話も実際に利用可能です。さら自動販売機にベンチシートが組み込まれたオシャレなものや…、静清信用金庫のプラモニュメントには、シンボルの大きな金庫が。これはハンドルが回る遊び心も。街中にあるホテルには…焼き魚やご飯がのったプレートにベッドやスーツケースなどホテルらしいデザインとなっています。その他にも、病院や…喫煙所…さらに徳川家康の出陣キットなどこれまで静岡市内の12か所にプラモニュメントが設置されてきました。

このプラモニュメントに、SNSでは「さすが静岡」「かっこいい」など、市民や観光客からも大きな反響が。また、グッドデザイン賞など全国最大級のデザイン・広告賞を次々と受賞するなど大バズリ。すると、プラモニュメントはあまりの人気ゆえに…。

(静岡市 プラモデル振興係 石川 直哉 係長)
「大体、半年から1年はお待ちいただくような形になって今なってしまっているかなという状況ではございます」

静岡市プラモデル化計画は発足から4年。プラモデルメーカーはどのような取り組みを行っているのでしょうか?2024年、創業100年の青島文化教材社の社長に話を聞いてみると…。

(青島文化教材社 青嶋 大輔 社長)
「小学校ですとか、中学校ですとか、学校への出前授業になるんですけど」「いままでプラモデルを触ったことが無いですとか、初めて作ったという子も多いですから。ただ実際にやってみると、思っている以上に楽しんでもらうというか、むしろはまってしまう小学生なんかもいるんで…」

小さな子供でも作れるキットの開発に力を入れている青島文化教材社。そこで新たに完成したのが…。

(青島文化教材社 青嶋 大輔 社長)
「プラモデルと、地場産業の一つである雛具、あと静岡の名産であるお茶というものを絡めて、それを題材にいろんな事業に取り組んでいます」

それがこれ。何とひな人形のプラモデル。衣装にはお茶で染めた着物を使用しています。幼稚園にも出向き、体験を行う中で、親子が一緒にコミュニケーションを取れるツールとしても、大変好評とのこと。少しずつ、プラモデル化計画が市民に浸透している中、実は、さらなる、驚きの取り組みが進んでいるんです。

(静岡市 プラモデル振興係 石川 直哉 係長)
「地場の産業のプラモデルをですね、静岡ならではという形で授業に活用できないかと。中学校の授業、美術の時間でですね、今、モデル授業を実施しているところでございます」

何と、美術の授業にプラモデルが。先生とメーカによる意見交換会なども実施されていて、課題がクリアできれば実現も夢ではありません。さらに、プラモデルの全国大会が、12月に静岡市で開催されることが決定。静岡からは、沼津市の飛龍高校の模型・ものづくり部がエントリー。プラモデルの聖地・静岡で、真冬に熱いバトルが繰り広げられます。

そして、気になるのは、10日お披露目された13基目のプラモニュメントのデザイン。制作したのは静岡市葵区新伝馬のアオイネオン。特別に制作現場に入らせていただくと…。ありました。一つ一つのパーツは、まさに大きなプラモデル。新幹線開業60周年のモニュメントということですが、どんなデザインになるのか?何やら電気系統の機械にコンセントも。すると…。

(プラモニュメントをデザイン 松尾 憲宏さん)
「お~ちょっとすごい!感動したすごいなこれ」

プラモニュメントのデザイナーも喜びを隠しきれない様子。これは期待が膨らみます。そして、8日の深夜、あいにくの雨の中、完成したモニュメントの設置作業が行われました。大きくて重いため、安全に配慮し、人が少なくなった深夜にひっそりと行います。

そして10日、ついにプラモニュメントの除幕式が行われました。一体どんなデザインなのでしょう?

(式典MC)
「ロープをお引きください」

これが、新幹線プラモニュメント。皆さんこのデザイン、何をイメージしているかわかりますか?実は新幹線の座席なんです。実際と同じスケールで作られた座席。このテーブルとひじ掛けの部分は、何と新幹線N700系で実際に使用されていたものなのです。また、新幹線の行先表示をイメージした電光表示は、プラモニュメントで初めての登場。さらに、新幹線をイメージした白と水色の2色カラーも、プラモニュメントでは初の試みなのです。

(静岡ターミナル開発 高橋 健也 経営企画室長)
「思ったよりも大きいなというのと、行先表示器が思ったよりも本物感がでてよかったです」

(静岡市 プラモデル振興係 石川 直哉 係長)
「今後も、いろいろな方を巻き込んで協力者を増やしながらですね、一歩一歩着実にですね、プラモデルの街づくりを進めていきたいと思います」

    静岡第一テレビのニュース