【初公開】新東名・建設中区間(新御殿場IC~新秦野IC)での「自動運転」実証実験…描かれる将来像は
新東名高速の建設中の道路を使った、自動運転化に向けての実証実験が、20日、初めて公開されました。
自動運転の実用化は、交通事故の削減やドライバー不足の解決などにも繋がるとして期待されています。
(坂井 太一 記者)
「こちらは建設中の新東名高速です。きょうはここで自動運転の実証実験を行います」
20日、公開された中日本高速などが開発を進める自動車の自動運転に向けた実証実験。この実証実験は、2024年5月から始まっていて、新東名高速の新御殿場ICから新秦野ICまでの約25キロの区間内で行われています。
(中日本高速 杉井 淳一さん)
「現在、トラックドライバー不足など、物流の2024年問題が大きな社会課題となっているが、自動運転はこの問題の解決に向けた1つの方策だと考えている」
建設中の道路を使用して実証実験を行うのは全国初で、20日は2つの実験を公開。初めに行われたのは、自動運転の車が故障した際に後続車にそれを伝え、事故を防ぐ実験です。
(交通総合研究所 佐藤 哲也さん)
「先行車両が故障して停止する。本線上の第1車線で停止する。ここから故障情報が送信される。それが後続車両で故障情報として受診して、さらに車線変更して、第1車線側が故障車でふさがっているのが分かるので、第2車線側を車線変更して、自動走行しながら通過して、自動走行するときに、 80キロから50キロまで自動で減速をして、この横を第2車線を通過し、故障者を避けて走行すると」
また、区間内に設置されている道路管制センターでも、故障や事故を確認して後続車へ通知するなど、2系統で情報が収集され提供される仕組みとなっています。
続いて、自動運転の走行ができなくなった車を遠隔操作して、最寄りのインターチェンジや路肩など、安全な場所へ運ぶ実験です。
(KDDI 樫原 俊太郎さん)
「遠隔操作を開始していて、このハンドル操作が画面上でも移っている車の中の車載映像のハンドルの動きとシンクロして走行している」「では路肩へ寄せていく」
その後、停車した車は、遠隔操作で走行車線に戻ると、自動運転に切り替わり、道路を走り始めました。
交通事故の削減やドライバー不足の解消にも繋がると期待され、開発が進められている自動運転。実証実験の参加企業は、どのような将来像を描いているのでしょうか?
(中日本高速 前川 利聡さん)
「渋滞があった時、道路側からの情報をもとに、車がスピードを変えたりしてその交通密度、いまある道路の有効な活用ができるといったことも将来的にはできればと思っている」