【4月並み陽気】県内広範囲で雨や曇天となるも暖湿空気の影響で…気温は井川除く全観測地点で10度超(静岡)
12日の静岡県内は、広い範囲で雨や曇りとなったものの、暖かく湿った空気が流れ込み4月並みの暖かさとなりました。
(杉本 汐音 記者)
「午前9時前の静岡市葵区です。曇り空が広がり日差しは届いていませんが、気温計は12度と、すでに2桁となっています」
静岡市では早朝から10度を超え、冬の厚手のコートでは蒸し暑く感じるほど。上着を手に通勤する人の姿も見られました。
県内は、午前10時時点で井川を除く全ての観測地点で10度を超えるなど、各地で朝から気温が上がり、最低気温も平年より4℃ほど高く4月並みとなりました。
浜松市中央区にある観光農園「大草山昇竜しだれ梅園」では、「しだれ梅」が、今、見頃を迎えています。約5000平方メートルの広大な敷地には、白や赤、ピンク色など10品種以上の色鮮やかな350本の「しだれ梅」が植えられています。特に、花のシャワーの中を通り抜けるトンネルは人気を集めています。この映像が撮影されたのは9日・日曜日ですが、梅は、12日も満開となっていて、この美しい様子はもうしばらく楽しめるということです。
藤枝市の「蓮華寺池公園」では、朝から散歩する人の姿が多く見られました。午前10時の段階で園内の気温計はすでに15度。園内を散歩していた人は…。
(来園者)
「暖かい。暑いね、(上着を)着ていると脱ぎたくなるね」
(来園者)
「暖かいです。楽でした。ちょっと熱くなりましたこれ着ていたら」
(来園者)
「きのうは7度とかでだいぶ春めいた。寒暖差で体がついて いかない。ちょっと着込んでしまったので暑い」
遊歩道に咲く河津桜は満開となっていて、あいにくの天気に負けず、鮮やかなピンク色の花を咲かせていました。
(来園者)
「きょうは暖かい。風もなく穏やか。動いてみてもちょうどよい。四季折々の花が咲いて変化に富んで」
(来園者)
「花が次から次へと咲いて、季節は進んでいるんだなと」「河津桜がきれいに咲いていて」
さらに、山の斜面に咲く梅も見ごろを迎えています。藤枝市によりますと、寒波などの影響で開花が遅れていたものの、このところの暖かさで開花が進んだということです。園内には約380本の紅白の梅を楽しむことができるということで、今週いっぱいまで見ごろが続くということです。
この暖かさを待ち望んでいたのが、春のアスパラガス。磐田市にある農園を訪れると収穫作業が行われていました。
(パシオス上村農園 上村 遊輝さん)
「春の芽のシーズンがようやく始まったところ。来週くらいが春の芽のピークになる。旬の先取りですね」
春の暖かい日には、1日10センチほど成長するということで、生産者も、この暖かさに期待を寄せています。
(パシオス上村農園 上村 遊輝さん)
「春のアスパラガスは、根っこの栄養を冬に蓄えて、コクの深いおいしいアスパラガスができる」「冬が冷え込んだので出遅れていた感じがあった。この暖かさで、しっかり追いついてくれると 思う」
一方、南伊豆町では…。
(山田 豊 記者)
「午前9時半の南伊豆町です。手元の温度計は17度を指していて暖かいです」
前夜から雨が降っていたものの、翌朝は4月中旬並みの暖かさとなりました。青野川沿いで行われていた、「みなみの桜と菜の花まつり」は、10日に閉幕しましたが、河津桜は見ごろが続いていました。雨に濡れた河津桜は、どこか情緒を感じる美しさで、中には、雨の合間を縫って散策を楽しむ人の姿も。
(観光客)
「雨が降る前に、一回りしようかと 思って」「あったかい、あったかい」「今、脱ごうかなって」
(観光客)
「あったかいですね、思ったよりも」「奈良に比べると、めちゃくちゃあったかい」
(観光客)
「これでは、まだ東京では寒いですもんね」
地元の観光協会によりますと、青野川沿いの桜並木は、今週末まで見ごろが続くということです。
あす13日は晴れて、県内の広い範囲で20度を超え5月並みの陽気となる予想です。