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またも隠ぺい・改ざん…どうなってるのJR北海道 社長定例会見で陳謝も「未来ない」断罪の声

2025年2月19日 18:54
またも隠ぺい・改ざん…どうなってるのJR北海道 社長定例会見で陳謝も「未来ない」断罪の声

信頼を取り戻すことはできるのか。

砂川駅構内で2024年、保線作業員が貨物列車の接近中に線路に立ち入り、その後、虚偽の報告をしていた問題で、専門家は「変わらなければ未来はない」と厳しく非難。

JR北海道はいま岐路に立たされています。

(JR北海道 綿貫泰之社長)「多大な不安や不信感を与えてしまい、深くお詫びを申し上げます。申し訳ございませんでした」

2025年2月19日の定例会見で冒頭、深く陳謝したJR北海道の綿貫社長。

(JR北海道 綿貫泰之社長)「安全の対策をとったうえで作業をすることをしっかり教育してきたつもりでした。発生したのも事実ですので、全体には浸透していなかった」

繰り返される杜撰な安全管理と変わらない企業風土に、JR北海道の信頼は大きく揺らいでいます。

JR北海道によりますと2024年11月、札幌方面に向かう貨物列車が砂川駅を通過する際、線路上で作業員3人が保線工事を行っているのを運転士が発見。

3人は列車の接近に気づき急いで退避しましたが、非常ブレーキをかけた列車は3人がいた場所を過ぎて緊急停止しました。

その後の社内調査で、当時、現場には列車の接近を知らせる見張り員を配置していなかったことなどに加えー

(保線作業員)「工具を忘れたので取りに戻った」

保線作業員が虚偽の報告をし、さらに上司がつじつまをわせるために現場報告書の内容を改ざんしていたことなども明らかになりました。

(宮崎記者)「午後1時、JR北海道の本社に北海道運輸局が保安監査に入ります」

先週、北海道運輸局はJR北海道に臨時の保安監査に入り、安全管理体制などを確認する事態となりました。

鉄道に詳しい専門家は隠ぺいの背景についてー

(鉄道工学リサーチセンター 綱島均副センター長)「隠ぺいするというのは上に報告されると都合が悪いということだが、全く安全にはつながらない。風通しが悪い現場と経営層が乖離していることが要因としてある」

JR北海道は2013年にも、貨物列車の脱線事故に伴うレール幅の検査データの改ざんが発覚。

国土交通省から事業改善命令と監督命令が出されました。

それ以降、「安全を最優先に」を合言葉にJR北海道は社員への研修を続けてきましたが、改善されることがない隠ぺい体質が今回改めて浮き彫りとなりました。

(鉄道工学リサーチセンター 綱島均副センター長)「本質的に安全文化を高めるようにしないといけない。経営層は現場がどう困っているのかというのをしっかりと理解しないといけない。JR北海道としては外に開いて多くのJRの協力も得て変わっていなければ今後の未来はない」

JR北海道は虚偽の報告した作業員ら2人を懲戒処分にしました。

また、すべての保線管理室で同様の問題がなかったか調査を始めているということです。

最終更新日:2025年2月19日 18:54
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