北海道も波紋“中体連競技縮小” 残念・強引・改革・負担減…受け止め十人十色 部活どうなる
生徒たちからは「大きな目標が一つなくなると思うと残念」との声が聞かれました。
部活動に取り組む中学生の夢の舞台「全国中学体育大会」。
いわゆる中体連が2027年度以降に規模を縮小することが決まりました。
全国大会に何度も出場し、70年の歴史を持つ中高一貫校の新体操部です。
高校生と共に中学1年生の生徒2人が練習をしていました。
しかし、日本中学校体育連盟は3年後、大会で新体操は実施しないことを決めました。
長年指導する顧問の三木教諭は、中体連の大会はスポーツを頑張る中学生が目標とする唯一の大会だといいます。
(新体操部顧問 三木朱美教諭)「中学校のときの最大の全国で頑張れる場所、輝ける場所ととらえています。部活設置が20パーセントをきる種目を外すというのは強引なやり方だったので、びっくりもしたし残念」
現在、中体連の大会では全国で19競技が実施されています。
そのなかで、部活動の設置率が20パーセント以下となる競技を中心に、新体操のほか水泳や相撲など9競技を、2027年度から実施しないことが決まりました。
大会運営に携わる教員の負担軽減などが理由です。
氷上の格闘技・アイスホッケーも中体連の大会からなくなる競技のひとつです。
練習に励む釧路市の鳥取中学校アイスホッケー部も、中体連への出場が1年間の目標でした。
(中学3年生)「ほとんどのチームは全中を目標にやっていると思うので、大きな目標が一つなくなると思うと、悲しいというか残念だなと」
(中学1年生)「小学1年生の弟がいて。弟の中体連の姿を見たかったなと思って残念です」
(アイスホッケー部顧問 兼平瑛斗教諭)「(教員の)負担が軽減されるのは確かにあると思うんですけど、子どもたちからしてみれば、ずっと1年間目指していたところがなくなってしまうので残念だと思う」
北海道中体連は、競技人口の減少も懸念されているなか、改革は必要だと受け止めています。
(北海道中学校体育連盟 吉本浩志会長)「部活動を取り巻く社会情勢を鑑みますと、少子化に伴う部員数や部活動設置数の減少、学校数・教員数の減少も相まって、大会運営にかかる教員の負担がさらに増していること。様々な課題解決が求められた中での結論かなと認識しています。子どもたちのスポーツ環境を大人が整備していくことが大事だと思います」
中学生が目指す憧れの舞台である中体連。
大会の縮小が競技人口の減少や生徒のモチベーション低下につながらないように対策が求められています。