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「考え直して」見直し案に困惑の声も “敬老パス”上限を7万円から2万円に 札幌で意見交換会

2024年1月17日 18:50
「考え直して」見直し案に困惑の声も “敬老パス”上限を7万円から2万円に 札幌で意見交換会

70歳以上を対象に地下鉄やバスなど料金を優遇する「敬老パス」について、札幌市が制度の見直しを進めています。

利用上限の引き下げやアプリを活用するといった見直し案に、高齢者からは困惑の声が上がっています。

(参加者)「いきなり2万円になるのか。もう一度考え直していただきたい」

(参加者)「75歳になったらいやなことはやりたくないんです!」

札幌市の地下歩行空間で、市が市民との意見交換会を開きました。

参加者が語気を強める理由は…

「敬老パス」の今後のあり方です。

70歳以上の高齢者に発行される敬老パスは、最大1万7千円の自己負担で地下鉄やバス、路面電車が7万円分利用できます。

いま、この制度の見直しが進められています。

(札幌市高齢保健福祉部 横谷大二郎担当課長)「利用者の平均では自己負担を除くと2万円。こういった実績を踏まえて2万円を上限として示している」

市が検討している新たな案は、自己負担をなくすものの、上限を引き下げて2万円分のポイントに。

歩いた歩数やボランティア活動への参加など「動いた分だけ」与えられる仕組みで、健康増進が目的のひとつです。

ポイントはスマートフォンのアプリやカードに貯めて、敬老パスにチャージします。

(札幌市高齢保健福祉部 横谷大二郎担当課長)「シニアの健康を後押ししていく仕組みは待ったなしで検討していく必要がある。福祉としてやっているので、できる限り多くの人に均等に公平にサービスが行き届く制度にしていくことを考えている」

札幌市の昨年度の調査では、敬老パスの対象が43万人いるのに対して、現金をチャージした人はわずか18万人。

半数以上が利用しておらず、年間50億円もの予算を一部に偏った形で使ってしまっているのです。

こうした上限の引き下げやポイント制に変更する見直し案に、利用者の賛否は分かれています。

(敬老パス利用者)「反対です。極端でしょ2万円なら。私は5万円くらい使うから」

(敬老パス利用者)「やむをえないのではないか、物価高だし。どのように我々に納得できる形にしてくれるのか興味がある」

市は意見交換会やアンケートなどで寄せられた声をもとに、新たな制度について検討していく考えで、2026年度からの移行を目指しています。

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