花火大会がピンチ 2024年問題で会場へのシャトルバス不足 歩けばクーポンも…北海道
花火大会がいまピンチとなっています。
札幌・モエレ沼公園で開催される花火大会について、来場者向けのシャトルバスが不足していて、主催者は交通手段の確保に頭を悩ませています。
13日、夜空に咲いた大輪の花火!
帯広の夏の風物詩「勝毎花火」です。
花火が終わった後は、この混雑!
祭りを楽しむには、行き帰りの「足」が欠かせません。
(来場者)「帰りが大変なんですよ、行きよりも」
(来場者)「仕方ないのかなと思います」
そして来月、札幌で予定されているのがモエレ沼公園の「北海道芸術花火」です。
2024年はおよそ1万8000人の来場を見込んでいますが、いま交通手段の確保に頭を悩ませています。
(北海道芸術花火 事務局 沼澤真也さん)「ことしは3分の2程度のバスしか用意できていなくて、約2000~3000人分用意できない」
モエレ沼公園は東区の郊外に位置するため、例年多くの来場者が地下鉄・栄町駅と会場を結ぶ“シャトルバス”を利用します。
しかし、2024年は運転手の残業規制いわゆる「2024年問題」の影響でバスが不足しているのです。
同じ問題は全国で起きています。
静岡県の「安倍川花火大会」では2024年から、シャトルバスの運行を取りやめる事態にもなっています。
北海道芸術花火の主催者も手をこまねている訳ではありません。
(北海道芸術花火 事務局 沼澤真也さん)「こちらが軒先パーキングの配っているチラシになります」
実行委員会が目をつけたのは、自宅などの駐車場を貸したい人と借りたい人をつなぐサービス「軒先パーキング」です。
利用者は駐車できる場所をインターネットで簡単に探すことができます。
こちらの運送会社からは45台分の駐車場を確保することができました。
実行委員会は会場近くの企業や住民に協力を呼びかけ、1000台分の駐車場を確保するのが目標です。
(札幌清興サービス 鹿島貴史営業部長)「シャトルバスの台数も少ないということで、少しでもうちの企業も参加できればと思い、申し込みしております」
切り札はもうひとつ。
(北海道芸術花火 事務局 沼澤真也さん)「今回モエレウオーク2024という形で開催させていただく」
会場までの徒歩移動を促すイベントです。
栄町から会場までおよそ7キロのコースを想定し、1キロごとにドラッグストアのクーポンなどがもらえるQRコードを設置しました。
楽しみながら歩ける工夫です。
実際に栄町駅から記者が歩いてみるとー
(金澤記者)「道のりは比較的平らで歩きやすいです。郊外の道路は道幅が広く歩道も歩きやすいです。交通量は多いのでお子さんがいる方は不安かも」
モエレ沼公園までかかった時間はー
(金澤記者)「ここまでの時間は1時間20分でした。多少の疲労感はありますが、この後花火を見て休憩してから帰ると考えれば、体力のある大人であれば歩けそうです」
(北海道芸術花火 事務局 沼澤真也さん)「ここ何年か解決しない問題かもしれませんが、この問題をなるべく違う方法で解決できれば」
郊外のイベントには頭が痛い移動手段の確保。
夏の風物詩を絶やさないための工夫が続きそうです。