11月開設動物愛護管理センターはやくもピンチ?その背景は“ネコの多頭飼育崩壊” 札幌市
保護されたネコの数が大幅に増えています。
その背景にあるのが「多頭飼育崩壊」です。
居場所がないネコを減らすための取り組みとは?
つぶらな瞳でこちらを見つめ、手を差し伸べるとすり寄ってくるネコ。
さまざまな理由で居場所を失い、保護されたネコたちです。
2023年11月に開設された、札幌市動物愛護管理センター「あいまる さっぽろ」です。
開設から間もない施設で、ある問題が起きています。
(あいまる さっぽろ 石橋佑規獣医師)「想定されている収容頭数を大幅に超過している状況です」
当初施設ではネコ60匹の保護を想定していましたが、一時100匹を超えたこともあったといいます。
増加の背景にあるのが「多頭飼育崩壊」という問題です。
ゴミだらけの部屋で過ごすネコたち。
ネコの保護活動をしているNPO法人が撮影した「多頭飼育崩壊」の現場です。
ネコは繁殖力が高いため、飼い主の想定を超えて増え、面倒を見切れなくなるケースが多いといいます。
「あいまる さっぽろ」にいるネコの多くは「多頭飼育崩壊」の現場で保護され、人に慣れていません。
(スタッフ)「食べたいかなー、食べたいけどちょっとこわいかなー」
スタッフは新たな飼い主に引き取ってもらいやすいように、少しずつネコとの距離を縮めています。
ネコの写真を撮るスタッフもいました。
ホームページやSNSに個性を伝えるメッセージとともに、ネコの紹介写真を掲載しています。
この日訪れたのは、ホームページを見たという見学者です。
(見学者)「一緒に来た人がネコを飼いたいからネットで調べて、保護ネコの施設があったからちょっと見てみようかなって」
見学者たちは気になっていたという2匹のネコを引き取っていきました。
(あいまる さっぽろ 石橋佑規獣医師)「動物のことをしっかりと学んで、どういう飼い方が必要なのかしっかりわかった上で動物を飼い始めるのがすごく大切だと思う」
施設にたどり着いたネコたちに新たな居場所を用意するため、試行錯誤が続いています。