一部で運休が続くJR米坂線 「上下分離方式」の場合、最大6億円超の地元負担 《新潟》
おととしの豪雨で被災したJR米坂線。復旧を検討する会議でJRは4つの運営方法を示し、駅や線路を自治体が保有する「上下分離方式」の場合、新潟県側の地元の負担額が最大で年間6億円以上となる試算を明らかにしました。
新潟と山形を結ぶ米坂線はおととし8月の豪雨で被災し、いまも坂町駅から山形の今泉駅間で運休が続いています。
JRは復旧費用を86億円と試算し「JRが運営することを前提とした復旧は難しい」としています。
19日、復旧を検討する会議が開かれ、JR東日本は4つの運営方法を提示しました。
被災前と同様にJRが運営する方法。地域が運営するいわゆる第3セクター。また、バスへの転換。そして、JRが列車の運行を行い、駅や線路などは沿線自治体が保有する「上下分離方式」です。
JRの試算によると、この「上下分離方式」では新潟県側の地元の負担額が年間4億7000万円から6億1000万円になるということです。
その上で、地域の鉄道離れが進み、復旧したとしても利用の少ない状況が想定されるなどとしてJRが単独で運営することは難しいとしています。
〈JR東日本 新潟支社 羽中田淳 企画総務部長〉
「地域においてさらなる議論なり考え方を深める意味でこちらからご提案させていただいた。今度は自治体のご検討の番なのではないか」
一方、県は山形県とともに鉄道路線としての復旧を検討していくとした上で…
〈県 交通政策局 太田勇二局長〉
「地方自治体の負担としては大変大きい額かなと思っています。できるだけ早期に一定の方向性を出さなければいけないと私は思っていますのでスピード感をもって進めたい」
花角知事は自治体に維持管理がうつった時の運営費を支援するよう国に要望したということです。